横須賀線・総武線快速に、新型E235系1000番台が入り始め、E217系が所属の鎌倉車両センターから押し出されている。

そのE217系のなかで、最初の廃車は Y-44 編成11両か。1月初旬、双頭連結器つきEF64形1032(長岡車両センター)に引かれて、長野総合車両センターに行った。

E217系は、1994年に Y-1 編成が登場し、1999年まで量産が続いた。最も古いくるまから廃車すると思いきや、最初に長野総合車両センターに行ったのは、1999年生まれの Y-44 編成だった。

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E217系 Y-44 編成は1999年、普通車が新津車両製作所(総合車両製作所 新津事業所)で、グリーン車(4・5号車)が東急車輛製造(総合車両製作所 横浜事業所)でつくられた。この製造エリア分けは、E235系1000番台でも現状同様で、普通車を新津、グリーン車を横浜でつくっている。

E217系はこの2社のほか、川崎重工業もつくっている。

川崎重工製のE217系は、それ以外のメーカー製とは異なり、鉄道車両用ステンレス鋼板SUS304を使用し、一体プレス成形の内板と平外板をスポット溶接した構造(2シート工法)で強度を保つ仕組みで仕上げた。

それ以外のメーカーは、従来どおりSUS301Lで外板のビード出しをやめたフラットな外板で仕上げている。

また、1994~1995年に登場した Y-1・Y-2・Y-3 には、横須賀方のクハE216に加え、千葉方のクハE217にも電気連結器を装備し、東海道線の運用に就いたこともある。