ソウル地下鉄7号線新型車両(画像:東芝インフラシステムズ)

韓国ソウル地下鉄のソウル市内と金浦国際空港を結ぶ5号線と、ソウル市内と周辺複数地域を結ぶ7号線に投入される新型車両336両に、東芝インフラシステムズ製の永久磁石同期電動機(Permanent Magnet Synchronous Motor、PMSM)を含む主回路電気品が採用され、それらの納入が完了した。

この5号線・7号線むけ新型車両が、「韓国ソウル地下鉄初のPMSM採用車両」という。

東芝インフラシステムズは、韓国の車両メーカーである宇進産電から2019年にソウル交通公社むけとして、永久磁石同期電動機 PMSM と、それを制御する牽引インバーター用主要部材を受注。

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PMSM は、回転子に永久磁石を使用した高効率電動機で、従来のシステムに対して大幅な消費電力量削減が可能。

また電動機内部の発熱量が減ることから、全閉自冷式を採用することで、低騒音化と内部への塵埃侵入が防止されることで、メンテナンスや保守作業の軽減も実現する。

東芝インフラシステムズは、ソウル地下鉄を含め韓国市場向けに1990年代より2000両以上の電車・電気機関車むけ電気品を納入し、実績を積んできたという。

今回の5号線・7号線むけ新型車両に東芝製PMSMが採用されたことで、「運行路線エリアの大量乗客輸送に大きく貢献することが期待される」という。

2006年にPMSMを実用化した東芝インフラシステムズ。今回の韓国ソウル地下鉄むけ納入は、海外の鉄道事業者として3例目の事例に。