新幹線 高速化にむけJR東日本研究開発センターに新たな実験棟、台車性能 耐久試験装置を2024年夏から使用開始めざす
JR東日本は、埼玉県さいたま市にある研究開発センターに新たな実験棟を建設。11月26日に着工し、2023年7月ごろに竣工をめざす。
新たな実験設備は、鉄骨造地上2階・地下1階。画像は新実験棟完成予想CG(左側)。CG 右側は既存研究棟。
JR東日本研究開発センターの実験設備は、研究員が業務を行う研究棟のほかに、試験装置や設備がある実験棟1・2、台車試験棟、スマートステーション実験棟がある。
このうち、2003年から使用している台車試験装置の老朽取替と、新たな研究開発のニーズに対応するために、実験棟を建設するという。
新たな台車性能・耐久試験装置を配備
また、このJR東日本研究開発センター新実験棟には、新たな新たな台車性能・耐久試験装置を配備する。
この新しい台車性能・耐久試験装置は、耐久試験装置として装置各部の耐久性向上を図るとともに、装置と試験用台車の常時遠隔監視を行い、オペレータの負担を大幅に軽減。
さらに、高速台車の起動時における耐寒性に関する試験も実施可能な構成とする。
JR東日本は、高速で走行する新幹線車両の台車を開発するにあたり、台車試験装置を使用して本線走行前に台車と台車部品の性能と信頼性を確認している。
いっぽう高速試験電車 Fastech360 に向けた台車開発のさい、走行速度が大幅に向上することから、本線走行前に台車試験装置による長期耐久試験を台車開発手順に導入した。
Fastech360 は、時速360km/h域での営業走行をめざして製作した高速試験電車。2009年6月まで各種走行試験を実施し、高速化の研究開発を推進したモデル。
近年は新幹線の高速化にともない、走行性能試験だけでなく耐久試験のニーズが高まってきたことから、今回、より本線走行に近い条件で耐久性の評価を可能とする台車性能・耐久試験装置を導入し、2024年夏ごろの使用開始をめざす。
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