西武鉄道の特急列車に乗れば、池袋から秩父まで最短約77分。2019年に特急「Laview」が登場した際は、「終点まで乗ってみようか」と西武秩父まで旅をしてみた方も多いだろう。そこからバスに乗り換えて35分ほど揺られると、また異なる魅力を持つまちと出会える。埼玉県秩父郡小鹿野町(おがのまち)だ。

自然豊かで歴史ある町並みが残り、「小鹿野歌舞伎」という独自の文化が息づいている。小説好きなら中里介山の長編小説『大菩薩峠』を思い浮かべるかもしれない。主人公・机竜之助は甲源一刀流という剣術の使い手で、おがのまちにはその道場がある。

先月末から官民一体で「終点の先、秩父の秘境へ。おがのまち」をコンセプトとするシティプロモーションを展開しており、観光客や移住希望者の増加を目指して魅力を発信している。第一弾として地域情報を発信するウェブサイト「ogano-machi.jp」を公開し、Discordを活用したSNSオンラインコミュニティも開設した。

秩父地域全体の観光促進に力を入れる西武鉄道もプロモーションに協力、池袋線で車内ジャック広告を展開している(11月9日まで)。

8・9日の土日は西武池袋駅地下改札外の特設スペースで「小鹿野町シティプロモーションブース ~おがのまちあい室~」を開設。ノベルティの配布や特産品のPR、観光情報の紹介、ミード酒(蜂蜜酒)や秩父ワインの試飲体験を実施している。ノンアルコールもあるので、小さなお子様をお連れのご家族も気軽に足を運んでほしい。

記事:一橋正浩

鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)

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