この連載では、東北地方の懐かしい車両を各地域ごとの鉄道ごとに振り返ってきました。今回から3回は、東京や大阪などから東北地方を結んでいた長距離列車の車両をご紹介したいと思います。

まずご紹介するのが20系客車です。東北地方に向かう寝台客車で運転されていた、いわゆる「ブルートレイン」は、時期によっても異なりますが、上野-青森間の「ゆうづる」(常磐線経由)、「あけぼの」(奥羽本線経由)、大阪-青森(函館)間の「日本海」などが主要な列車でした。

日本最初のブルートレインとして1958年に登場した20系客車は、1986年に定期運用を終了していましたが、その後も寝台特急を含めて臨時列車で各地で使用されました。

20系というと、5角形のテールマークのイメージが強いかもしれませんが、写真のナハネフ23形は貫通扉を挟んで両側にテールマークが配置される独特のデザインでした。日本海のイラスト入りマークが両方に掲出されていました。

この臨時の「日本海」は、1990年には臨時急行「あおもり」に格下げされ、東北地方に運転する最後の20系の列車として残っていましたが、1994年に583系電車に置き換えられ、東北地方での20系の運転が終了しました。

14系や24系とも異なる雰囲気の20系は、いまでも強く記憶に残っています。

※各写真は一回の旅行で撮影しているわけではなく、複数回にわたるものを編集しています。

記事:芝系太