学部の枠を超えて学生が商品開発!玉川大学で動き出した工農芸融合プロジェクトに学生&教員が胸アツな理由

2022.03.11

「学部・学科の枠を飛び越えるだけでなく、授業を飛び越え、化学爆発させる場がここにある」

そう語るのは、玉川大学 工学部 マネジメントサイエンス学科 マネジメント・コントロール研究室 小酒井正和 教授。

工学部・農学部・芸術学部・経営学部リベラルアーツ学部・教育学部・文学部・観光学部などをもつ総合大学、玉川大学はいま、ほかの大学にはない「めっちゃおもしろいビジネス実践教育」が動き出している。

題して「複合領域研究210:工農芸融合価値創出プロジェクト」。

この工農芸融合プロジェクトは、学部・学科&授業の枠を飛び越えて、初めて出会う他学科の学生たちとチームを組んで、商品を開発してプレゼンテーションするという“初体験”がいっぱいのユニークな科目・単位(半期単位)ということで、注目が高まっている。

課題は『玉川学園購買部で販売できる玉川グッズを提案せよ』

科学(Science)、技術(Technology)、ロボティクス(Robotics)、工学(Engineering)、芸術・人間学(Art)、数学(Mathematics)を融合したものづくり教育「STREAM Style の教育」を展開する玉川大学で動き出した工農芸融合プロジェクトの“新しさ・楽しさ”はどこにあるか。小酒井正和 教授はこう教えてくれた。

「この複合領域研究210:工農芸融合価値創出プロジェクトは、まさにSTREAM Styleを具現化した教育。工学部、農学部、芸術学部、リベラルアーツ学部の学生に開かれた科目」

「この科目を履修する今年の学生たちは、『玉川学園購買部で販売できる玉川グッズを提案せよ』という課題を与えられて、初めて出会う他学科の学生たちと開発チームを組み、工学(人工知能・ロボット)、農学(農作物栽培・製造)、芸術(発想と表現)という講義のなかでデザイン・アイデアを創出。6回のデザインシンキングを経て、3Dプリンターやレーザーカッターなどで商品プロトタイプを制作し、実際に購買部の担当者たちにプレゼンテーションするという流れ」(小酒井正和 教授)

「将来のビジョンまでも変わってしまった」という学生も

学年も学科も違う学生4人が1チームをつくり、アイデアから商品プロトタイプへと具現化させていき、いよいよプレゼン。参画した学生たちの体感コメントや今後のビジョンについては別で記すとして、ここではプレゼン後のリアルな体感度と今後の展開を。

実際に学生たちとプロダクト開発を伴走した玉川大学 工学部 エンジニアリングデザイン学科 平社和也 助手は、「学生たちは手を動かしてプロダクトをつくることも初めて。他学科の専門分野を学びながら、デザインシンキングし、最後は自分たちがリアル店舗やユーザーにヒアリングしにいくという自主的な動きで商品プロトタイプをつくり出すようになってきた」と振り返る。

プレゼンテーションが終わると、玉川学園購買部「Campus Store Tamagawa」(紀伊國屋書店)担当者たちは、「想像をはるかに超えた商品プロトタイプの完成度に驚いた」という。また、実際に商品化まであと一歩という“浜辺”までこぎつけた学生たちは、自らの考え・対話・制作で商品開発という現場を体感し、「将来のビジョンまでも変わってしまった」という人も……。

「モノとして完成度が上がってきて、仕かけや機能性などが実装されて、実際に完成度の高いモノを魅せながらその商品力を説明するので、プレゼンを聞く側も『すぐにでも商品化したい』という想いにさせられてしまったようです。PowerPointなどの資料のみでプレゼンするのと違って、説得力がありますよね」(平社和也 助手)

講義担当教員からは「聞いているだけで楽しかった」「学部として協力できるアイデアだと思った」「玉川ならではの遊び心を感じた」という声も飛び出るほど、教授陣も学生も購買部担当者も、想像以上に盛り上がりをみせた。

化学爆発サイクルを回して専門性をさらにアップデート

この玉川大学 工農芸融合プロジェクト全体をコーディネートする小酒井正和 教授は「つくりながら考える楽しさを味わってもらいたかったので、学生にはプレゼン方法から『いちからつくる』ことを求めた。このオーダーに見事に応えてくれた」

―――小酒井正和 教授は、次のプロジェクト課題もすでに描きながら、この工農芸融合プロジェクトについて、こんな“化学爆発”を想像する。

「本来は、この工農芸融合プロジェクトを出発点として、ここで体感した経験を、学生も教授陣も再び自分の学科や専門分野に持ち帰ってもらって、専門性をさらにアップデートしてほしい。そしてまた、この工農芸融合プロジェクトで新たな化学爆発を体得する。そんなサイクルをつくっていきたい。」

今後の工農芸融合プロジェクトテーマは、「空間デザインや脳科学などの専門分野の知見を採り入れて、チームワークに新たな刺激を加えたい」という。

◆玉川大学
https://www.tamagawa.jp/

◆玉川大学 工学部
https://www.tamagawa.ac.jp/college_of_engineering/

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◆玉川大学 工農芸融合価値創出プロジェクト
https://www.stream-style.education/kounougei

◆玉川の教育「複合領域研究210:工農芸融合価値創出プロジェクト」の最終プレゼンテーション開催
https://www.tamagawa.jp/education/report/detail_19942.html