東北新幹線がとまる宇都宮駅東口(栃木県宇都宮市)と、ホンダや自動車関連などの拠点が多く点在する芳賀・高根沢工業団地(栃木県芳賀町)の間、14.6kmを結ぶ宇都宮ライトレールの開業時期が、またちょっと延びた。

建設工事が遅れているのが、野高谷町(のごやまち)交差点付近。

野高谷町交差点は、栃木県道64号 宇都宮向田線と清原中央通りが平面交差するポイントで、画像↑↑↑は芳賀・高根沢工業団地電停を背にして、宇都宮駅東口へと向かう電車の前方をみているイメージ。

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この付近は高架軌道が出現する区間で、その高架軌道は画面中央の野高谷町交差点で左折する。

野高谷町交差点の前後は、やや高台。交差点がこのあたりで最も低いレベルで、その高低差の緩和や軌道と自動車道の平面交差を避けるべく高架橋を選んだと思われる。

工事が遅れている最大の難所は、まさにこの画面↑↑↑の区間。この栃木県道64号 宇都宮向田線の道路を拡幅し、中央分離帯付近に高架橋を設置する。

宇都宮市街と芳賀・高根沢工業団地エリアを東西に結ぶ自動車道のメインルート栃木県道64号 宇都宮向田線でのLRT建設工事は、極力工事渋滞を避けるべく、交通規制範囲を当初計画より縮小することにした。

この交通規制範囲縮小が、今回の開業延期の理由。アップダウンの大きい90度カーブ区間で、道路を拡幅し、さらに中央に高架軌道を設置するスペースを準備し、そこに高架軌道を建設するという大規模な工事は、既存の自動車幹線ルートの渋滞回避を優先したかたちか。

ちなみに画像↓↓↓(ともに2021年6月撮影)は、清原中央通り側で出現した高架軌道。こちらは道路拡幅・中央に高架橋設置の宇都宮向田線とは異なり、道路のすぐ東側に軌道設置スペースをつくったことから、すでに橋脚などが出現していた。

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