小田急電鉄の“白いロマンスカー”、VSE(50000形)が、いよいよ2023年12月10日(日)のイベント運行(最終到着地:成城学園前駅)をもって約18年の現役運行から完全引退します。引退前日の12/9に海老名電車基地で行われる引退記念撮影会や、12/10 のロマンスカー・VSEラストランイベントなどは、ファンが最後の思い出を楽しむ場となります。(もちろん、既にチケットは完売しています)

特急ロマンスカー・VSE(50000形)  (写真:小田急電鉄)


白いロマンスカーVSE

小田急電鉄によると、”白いロマンスカー”VSEは、バブル経済の崩壊によって観光客が減少している「箱根」に送客をするために、復興の想いを込めて2005年にデビューさせたロマンスカーでした。列車での移動時間をより上質なものとするために、建築事務所「岡部憲明アーキテクチャーネットワーク」に総合デザインを依頼し、高いドーム型天井や温かみのある木を用いるなど居住性を高める革新性と、展望席や連接台車など伝統も継承した車両です。VSEは、Vault Super Express、Vault はドーム型の天井、天空の意から名付けられました。
2005年3月19日に新宿-箱根湯本間を最速で結ぶ「スーパーはこね」としてデビューして以来、新年を祝い初詣や初日の出としてご利用いただける「ニューイヤーエクスプレス」などさまざまなシーンで活躍した車両でした。今回の引退の理由は、特殊な構造や装置を採用していることからVSE 本来の性能を維持して運行することが困難であったことだそうです。

ニューイヤーエクスプレスとして運行するVSE (写真:小田急電鉄)

小田急電鉄リリースより

VSEの今後については、”今後も海老名駅隣接の「ロマンスカーミュージアム」での展示に向けて検討を継続していく”(小田急電鉄)とのことです。

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(鉄道チャンネル)

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