東海道新幹線(写真:T2 / PIXTA)

東海道新幹線「こだま」の片道指定席に1ドリンクが付き、廉価に東京~新大阪間を移動できる「ぷらっとこだま」。

ジェイアール東海ツアーズが販売しているこの募集型企画旅行商品は、鉄道ファンだけでなく一般の利用者にも知られている人気商品です。

何と言っても魅力はその安さと速さのバランス感にあります。たとえば通常期の「のぞみ」指定席で東京~新大阪間を移動すると14,720円かかりますが、「ぷらっとこだま」なら同区間は11,100円、さらに1,200円追加すればグリーン車にも乗ることができます(※)。「こだま」は各駅停車タイプなので「のぞみ」「ひかり」などと比べて乗車時間は伸びますが、所要時間はバス移動よりずっと短く、渋滞に巻き込まれることもありません。

※2024年1月30日時点のお値段です。グリーン車の価格は乗車区間によって異なります。

「申込は乗車日前日まで」「乗車までにきっぷの受け取りが必要」「座席の変更ができない」など制約はあるものの、その人気ゆえ希望する時間帯の予約が取れないことも稀ではありません。

そんな「ぷらっとこだま」が2024年春にリニューアル。3月乗車分からチケットレスとなり、予約受付の方法も変わります。変更点をまとめてみました。

予約サイトは2月1日オープン

これまではジェイアール東海ツアーズのWEBサイトから申込を受け付けていた「ぷらっとこだま」ですが、3月乗車分からの「新ぷらっとこだま」では、2024年2月1日10:00オープン予定の予約サイトで申し込む形になります。

また、これまでは申込のために特別なサービスへの会員登録は必要ありませんでしたが、「新ぷらっとこだま」は「EXサービス」会員向けのサービスとして生まれ変わります。

EXサービスは東海道・山陽・九州新幹線のネット予約サービス。年会費無料の「スマートEX」とJR東海・JR西日本・JR九州の「エクスプレス予約」(年会費1,100円)の総称です。お盆や年末年始しか乗らないという方は、とりあえずスマートEXへ登録しておくのが良いでしょう。

きっぷの受け取りは不要に

これまでの「ぷらっとこだま」では、乗車日7日前から乗車日当日までに紙のきっぷ(磁気きっぷ)で受け取る必要がありました。

このきっぷの受け取りが実は意外と厄介。在来線乗車駅や新幹線乗車駅のJR東日本・JR西日本・JR九州券売機では受け取れないのです。

鉄道に詳しい利用者なら「ジェイアール東海ツアーズの商品だからJR東海の券売機じゃないと対応できないのかもね」と納得してくれるかもしれませんが、普通の人からすれば「同じJRなのになんで???」となるところ。

「新ぷらっとこだま」ではJRチケットもドリンク引換券もチケットレスになるため、こうした面倒くささとは無縁です。もちろん、スマートフォンをなくしたり充電切れを起こさないよう注意する必要はあります。

座席指定はシートマップで選べる!

座席は新たにシートマップから選択可能になります。

【参考】EXサービス(PC)のシートマップ予約画面

また、従来の「ぷらっとこだま」では座席変更はできませんでしたが、「新ぷらっとこだま」は5時30分~23時30分の間に限り変更可能です。

申込時間や開始時期も少しだけ変更

これまでは5時30分~23時30分の間しか申込ができませんでしたが、「新ぷらっとこだま」は24時間いつでも申込が可能です。

ただし前述の通り、深夜帯にはシートマップの指定ができません。そのため予約完了後に改めて日中時間帯にEXサービスのサイト等で座席指定を行う必要があります。

申込期限も「乗車日前日22時まで」から「乗車日前日23時30分まで」に、申込開始時期も1時間早まり「乗車日の1ヶ月前(前月の同じ日)の10時から」に拡大されました。

変更点まとめ(画像:ジェイアール東海ツアーズ)

「出張でどうしても当日出発して朝10時頃までに新大阪に到着する必要がある」といった場合は使えませんが、時間に余裕があるのんびり旅であれば値段感と快適さのバランスが良い旅行商品です。リニューアルを機に使い勝手が良くなりますので、従来よりさらに利用者が増えそうです。

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