コラム【鉄の余談】19 函館本線 森駅から砂原支線を行きます②
※2014年7月撮影
トップ画像は、JR北海道函館本線北豊津駅。JR貨物の貨物列車とすれ違いました。函館本線のこの区間は、北海道~本州間の鉄道物流の大動脈なのです。
一方で、北海道新幹線の札幌延伸開業でJR北海道は函館駅~長万部駅間(砂原支線・藤城支線を含む)を経営分離する方針をうち出しました。ハッキリ決まったワケではありませんが、函館~長万部間は、貨物専用線になってしまう可能性があります。
言うダケ無駄な余談かもしれませんが、政治的な問題では無く、旧国鉄をJR各社に分離した国鉄分割民営化は、ハッキリ言ってJR北海道がこの様な状況になることが分かった上で行われました。JR四国、JR九州も同じ様に路線廃止の危機を抱えています。
一方で東海道新幹線を保有するJR東海だけが異様な収益をあげて、必要性に疑問の声も出ているリニア新幹線に多大の投資(品川~新大阪間で約16兆円)をしています。
※『リニア中央新幹線をめぐって』山本義隆/みすず書房/2021年を参照しました
個人的には、日本近代化の中心的な役割を担った鉄道路線を国民の共有財産として未来の世代に伝えてゆくべきだと思っています。16兆円あれば、JR北海道の廃線、廃駅の多くが救われたでしょう。
閑話休題。
函館本線砂原支線の続き、鹿部駅。島式ホーム1面2線です。
※2014年3月撮影
有人駅時代の立派な駅舎が使われています。地図で見ると鹿部の町までは、5kmくらいあります。徒歩は、ちょっとキツいかも。
※2014年3月撮影
銚子口駅。相対式ホーム2面2線。
※2014年3月撮影
駅名標と名所案内。駅名標の鹿部駅は存続していますが、銚子口駅、流山温泉駅はもうありません。
※2014年3月撮影
1945年(昭和20年)開業。2022年〈令和4年)旅客扱い廃止、信号場になりました。
流山温泉駅。シンプルな単式ホームの棒状駅。
※2014年3月撮影
駅名標。駅名標に書かれている3つの駅は、もう存在しません。
※2014年3月撮影
2002年(平成14年)流山温泉へのアクセス駅として開業。しかし流山温泉は、経営難から2015年(平成27年)2月に営業を終了。2022年(令和4年)駅は廃止されました。
筆者は、2004年(平成16年)に仕事で北海道に来た時に、この流山温泉駅を通りました。その時ホームの横に200系新幹線の3両編成が静態保存されていた事をハッキリ覚えています。写真を撮っておけば良かった・・・。新幹線車両は、2013年頃に老朽化で解体撤去されています。
※2014年7月撮影
池田園駅。島式ホームの片側が使用されていました。跨線橋で駅舎側に渡ります。
※2014年3月撮影
駅名標。
※2014年3月撮影
駅は、1945年(昭和20年)開業。2022年(令和4年)廃止。
昭和20年代には、年間5万人近い利用者がいました。
今は、昔。
大沼駅上りホームから北側。右が砂原支線、左からは本線。
※2014年7月撮影
列車交換しました。キハ40 1801ともう1両。本線を行くのでしょう。
※2014年7月撮影
函館行上り列車は、藤城支線は通りません。仁山駅の駅名標には、北海道新幹線開業前なので渡島大野駅が記載されています。
※2014年7月撮影
渡島大野駅には「2016年3月開業 北海道新幹線 新函館北斗駅 道南いさりび鉄道」の看板があります。2016年(平成28年)3月に新函館北斗駅に改称されま
※2014年7月撮影
七飯駅の駅名標も、まだ渡島大野駅です。
※2014年3月撮影
五稜郭駅で、北海道新幹線開業後は道南いさりび鉄道に転換される江差線で木古内駅行に乗り換えます。乗り継ぎ待ち時間が62分もありました。
筆者は五稜郭駅に来て時間がある時は、必ず駅そば みかど」で「海鮮かきあげそば」を食べました。(森駅で「いかめし」を買って食べたのは2014年7月です)
※2014年3月撮影
この日5時半起床で、ようやく遅い朝食です。「海鮮かきあげそば」500円。
※2014年3月撮影
2014年7月にも五稜郭駅の駅そばを食べました。店舗の看板、暖簾が替わっていました。
※2014年7月撮影
「海鮮かきあげそば」は変わらず。おにぎりも食べました。唐辛子かけ過ぎ。(笑)
※2014年7月撮
五稜郭の駅そば店は、残念なことに2016年(平成28年)に営業を終了しています。
(文・写真) 住田至朗
※過去の写真はライター住田がプライベートで旅をした時のスナップ写真です。
※『JR路線大全 北陸・信越本線』(天夢人/2023)『国鉄の基礎知識』(創元社/2011)『停留場変遷大事典』(JTB/1998)『JR全駅・全車両基地』(週間朝日百科/60巻)『北海道 駅名の起源』(日本国有鉄道北海道総局/1973年)他を参照しています。
※鉄道、駅などは鉄道会社、利用者の皆様のおかげで撮影させていただいています。ありがとうございました。