湖に浮かぶ秘境駅で満天の星空を観賞! 大井川鐵道井川線「星空列車」2025-26年の運行日・料金・予約方法などを紹介(静岡県)
大井川鐵道は、2025年10月18日から土日祝日を中心として、今年も井川線「星空列車」を運転します。
夜の闇に包まれた山々を特別な列車に揺られて進むと、そこに現れるのはダム湖の上にぽつんと浮かぶ秘境駅「奥大井湖上駅」。見上げれば、街の光が届かない満天の星空~~と、そんな奇跡の夜を体験できる、特別な列車です。
「全国星空継続観察」で2位に選ばれたこともある静岡県・川根本町を舞台に繰り広げられる「星空列車」の魅力とは何か、 2025年度の運転日時や乗車方法とともに紹介します。
井川線「星空列車」とは?
静岡県・川根本町は「星空がきれいな町」
1994年、環境庁(現在の環境省)が主催した全国星空継続観察で全国408の観測地点から「澄んだ星空 全国第2位」に選ばれた静岡県・川根本町。選定を機に「三ツ星天文台」が建設され、知る人ぞ知る「星空がきれいな町」となっています。
目的地は“湖上に浮かぶ秘境駅”
列車が目指すのは、ダム湖に架かる鉄橋の真ん中にある「奥大井湖上駅」。民家や街灯が一切ないため、星の光を遮るものがありません。
日本唯一のアプト式列車「大井川鐵道・井川線」
大井川鐵道は、SLでおなじみの大井川本線に加え、大井川の北部を日本唯一のアプト式列車として知られる「井川線(愛称:南アルプスあぷとライン)」が走っています。アプト式とは、急勾配を上るための鉄道システム(ラック式鉄道)の一種。坂道専用の歯車「ピニオンギア」と線路の真ん中に敷設された歯形レール「ラックレール」が噛み合うことで、坂道を上り下りできる仕組みです。
【参照】【クイズ】急な坂を登るための仕組み https://tetsudo-ch.com/12868902.html
星空列車の始発駅「千頭駅」へ行くには?
星空列車に乗るには、始発駅「千頭駅」へ行く必要があります。
東京から向かう場合、JR東海道新幹線で静岡駅に行き、東海道本線に乗り換えて約30分で金谷駅へ。大井川鐵道大井川本線で家山駅まで行き、川根本町町営バスで千頭駅にアクセスが可能です。ただし、千頭駅から「星空列車」の時間に合わせたバスは運行していません。公共交通機関がないため、自動車での来場が前提となっています。
首都圏から参加する場合、大井川沿いの「川根温泉ホテル」など近隣の宿泊施設に泊まり、レンタカーで千頭駅へ向かいましょう。
毎年人気の「星空列車」

「星空列車」は、大井川の星空を観賞するため、冬季を中心に運行されています。奥大井観光の玄関口「千頭駅」から乗車し、夜汽車の雰囲気を楽しみながら約1時間かけて「奥大井湖上駅」へ。クールジャパン・アワード2019を受賞した絶景スポットとして知られており、エメラルドグリーンのダム湖に架かる「夢のつり橋」が有名。湖の中心に浮かぶ秘境駅です。ここで一旦下車し、1時間ほど星空を観賞。冬の澄んだ空気のなか、民家も街灯もない真っ暗な空間で、都市部では見ることのできない無数の星に心を奪われます。観賞後は、再び列車で千頭駅へ。往復で乗車できます。
「星空列車」の運転日時は?
「星空列車」の運転日は2025年10月18日(土)~2026年3月1日(日)までの土休日(年末年始と2月11日を除く)です。運転区間と時刻は、17:20千頭発~18:25奥大井湖上着。19:21奥大井湖上発~20:21千頭着というスケジュールです。奥大井湖上駅で、約1時間の星空観賞タイムがあります
「星空列車」に乗車するには?購入方法と料金
「星空列車」に乗るには「星空列車特別乗車券」が必要です。井川寸又峡周遊きっぷ・井川線の普通乗車券では乗車できません。星空列車特別乗車券は「アソビュー」ウェブサイトから申し込みが可能です。
発売額は大人1,940円、子ども970円で、乗車30日前から受付を開始します。満席になり次第販売終了となるため、事前の予約がおすすめ。空席がある場合に限り、当日に千頭駅窓口で購入することも可能です。
なお、千頭駅以外での乗り降りは不可。往復のみの利用となっています。
毎年恒例、大井川鐵道井川線の特別ダイヤ「星空列車」。秘境駅で星空観察を楽しめる貴重な機会とあって、例年人気があります。予約は乗車日の30日前からです。近隣には、乗車券付きの宿泊プランを販売している宿もあり、千頭駅までの送迎対応もしてくれるとのこと。この機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(画像:Pixta、・大井川鐵道)
(鉄道ニュースや、旅行や観光に役立つ情報をお届け!鉄道チャンネル)
【関連リンク】