富士山の登山規制ルール完全ガイド!山梨(吉田)ルートは人数制限あり、静岡側も4,000円義務化でマナー学習を!必須装備や入山予約方法も解説

国内外から多くの人が訪れる日本の象徴であり、世界文化遺産でもある「富士山」(Mt.FUJI)。2026年の通行予約がいよいよ開始され、持続可能で安全なマウンテンリゾートへと進化を遂げます。
山梨県側の「吉田ルート」は、2024年から続く厳格な入山管理が今年も実施され、日毎に4000人の上限が設けられている通行予約の受付はすでに開始されています。さらに2026年シーズンは、静岡県側の3ルート(富士宮・御殿場・須走)でも、4,000円の入山料徴収と夜間規制、事前学習の義務化が本格的にスタートします。軽装での「弾丸登山」を抑止し、環境を守るための全貌が明らかになりました。
本記事では、山梨側で事前予約を行うと貰えるオリジナル「木札」特典から、ゲート通過に必須となる3大装備、そして静岡側アプリ「FUJI NAVI」の登録スケジュールまで、2026年の富士登山を成功させるための全情報を徹底解説します。
富士山へは4つの登山口から
富士山は、山梨県と静岡県の県境に位置し、山頂は県境が定められておらず、富士山本宮浅間神社あります。富士山への登山ルートは、山梨県側に1つ、静岡県側に3つの4つのルートが設けられています。

それぞれの登山口の場所・標高や、ルートの特徴、アクセス方法が異なるため、ご自身の利用しやすい登山口を選択するということになります。2026年の富士山の開山は、吉田口・須走口が7月1日予定、富士宮口・御殿場口・山頂(お鉢めぐり)は7月10日開山の予定です。
各ルートの特徴やアクセス
・富士宮ルート:眼下に広がる駿河湾の青い海や伊豆半島の美しい絶景が望め、天候によっては素晴らしい雲海を目にすることができます。山頂までの距離が一番短いルートです。JR三島駅、新富士駅、富士駅、富士宮駅から路線バスでアクセスできます。時期により「マイカー規制」があり、自家用車は途中の駐車場からシャトルバスへ乗り換える必要があります。
・御殿場ルート:静かで広大な火山砂礫地帯が続き、宝永山や山中湖、箱根・伊豆の山々が望めます。御殿場口へは、JR御殿場線御殿場駅路線バスでアクセスできる他、マイカー規制を実施していないため、夏期登山シーズン中も新五合目の駐車場まで自家用車で行くことができます。

・須走ルート:須走口五合目を出発し、静岡県側(小山町内)の富士山東側から山頂を目指すルートで、豊かな自然を満喫できる爽快な登山道です。須走口五合目までは、御殿場駅、新松田駅より路線バスがあります。こちらも時期により「マイカー規制」が行われます。
・吉田ルート:山梨県側にある吉田ルートは、富士スバルライン五合目から登り始める登山道で、最も人気のルートですす。登り下りが別道で、ルート上には富士登山道で最も多くの山小屋があります。
こちらへのアクセスは。富士河口湖駅や富士山駅からの路線バスに加え、富士山パーキング(富士北麓駐車場)からのシャトルバス、首都圏の新宿・横浜や、名古屋、大阪などからの高速バスでのアクセスも充実しています。自家用車アクセスの場合には、期間によりマイカー規制が行われ、富士山パーキングからシャトルバスでのアクセスになります。

人気ルートは?各ルート別の登山者数
ルート別では、山梨県側からの吉田ルートからの登山者が最も多く、昨年は約20万5000人のうちの12万1000人と、約59%を占めます。
吉田ルートは、JRや富士急を利用して近隣の河口湖への観光客が多いことと、東京近郊の首都圏各地や名古屋・大阪などからの高速バスもあるというアクセスの良さが光ります。また、他ルートに比べて山小屋の数や設備が充実していて、初心者でも比較的昇りやすいルートなのも人気の要因でしょう。

楽しい登山のためにルールは必ず守りましょう
富士山は標高3,000mを超える山ですので、時には非常に厳しい一面も持ち合わせています。富士登山においてのリスクを知り、入念に準備を進め登山に臨むようにしましょう。
また、弾丸登山(山小屋に泊まらず夜通しで一気に富士山頂を目指す0泊2日登山)、軽装登山(登山に必要な装備を持たない登山形態)、強行登山(準備不足、悪天候でも登山を強行する等) や、経験の少ない中での日帰り登山は非常に危険です。時間・体力に余裕をもった登山計画を立て、装備や体調を整えてから富士登山に臨みましょう。公式のWebサイトなどを利用した事前の情報収集も忘れずに。
2026年 富士山吉田ルート(山梨県側)の登山規制概要

今年の吉田ルートの登山シーズンは、7月1日~9月10日までです。山梨県側では、1日あたりの登山者数を4,000人に制限しており、午後2時~翌午前3時までの間は登山口ゲートが閉鎖されます(山小屋宿泊者を除く)。
通行料は1人1回4,000円です。ゲートを通過するためには、「防寒着」、「雨具(上下セパレート)」、「登山に適した靴」の3点の装備が必須となり、未装備の場合は登下山道を利用できません。
(※「防寒着」「上下セパレートの雨具」「登山靴」がない場合、いくら4,000円を支払って予約していても、入山を断られますので、ご注意ください。)

・登山シーズン:7月1日~9月10日 (気象や残雪により開始が遅れることもあります)
・通行料:1人1回4,000円
・ゲート閉鎖時間:14:00〜翌3:00(山小屋宿泊者を除く)
スムーズな入山には「事前予約」がおすすめ!嬉しい特典も
富士山五合目の登山道入口で慌てないために、事前の通行予約が推奨されています。事前予約(当日も可能)を行って五合目登山道入口に向かうと、特典としてオリジナル「木札」がプレゼントされます。
ただし、五合目付近は通信環境が不安定になることがあるため、事前に予約・決済画面のスクリーンショットを本体に保存しておくか、印刷して持参することが推奨されています。
静岡県側(富士宮・御殿場・須走ルート)の入山ルール
一方、静岡県側の3ルート(富士宮、御殿場、須走ルート)でも、富士山の開山期間中に登山規制が実施されます。富士山開山期間は、富士宮ルート・御殿場ルートが2026年7月10日~9月10日、須走ルートは2026年7月1日~9月10日の予定です(開山日は直前の残雪状況によって遅れる可能性があります)。
静岡県側では1日あたりの登山者数の上限は設定されていませんが、午後2時~翌午前3時までの入山には山小屋の宿泊が必要です。
また、入山料(1人1回4,000円)の納付と、富士山の保全、安全登山に係るルール・マナーの事前学習の修了が求められます。登山を行う方は「静岡県FUJI NAVI」アプリをダウンロードして事前登録を行い、入山証を取得する必要があります。
静岡県側の事前登録は、5月8日から開始されていますので、自身の計画に合わせた情報収集をしての事前登録・入山証の取得が不可欠です。

・富士山の保全、安全登山に係るルール・マナーの事前学習の修了
・午後2時から翌午前3時までの入山は、山小屋の宿泊が必要
・入山料の納付(1人1回4,000円)
登山適正化と今後の富士山観光
近年、弾丸登山や軽装での入山が問題視されるなか、自治体による厳格な入山管理は、安全確保だけでなく世界遺産としての環境保全において非常に重要な取り組みです。事前予約システムにより、登山者は計画的な行動が求められますが、結果として混雑緩和や安全な登山の実現に繋がるでしょう。鉄道やバスを利用した富士山アクセスの利便性向上とともに、観光を持続可能なものにするための大きなステップといえます。

2026年、富士山は「ルールをしっかり守りながら楽しむ山」へと進化しています。ルートごとに定められた、優しさと安全のためのルールをスマートにクリアして準備を整えてください。 雲海を抜けたその先にある、日本で一番高い場所からのご来光を拝む素晴らしい感動の旅へ、万全の装備で出かけてみませんか?
(画像:富士登山オフィシャルサイト、PIXTA)
鉄道チャンネル編集部
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