東芝インフラシステムズは、新開発 All-SiC(炭化ケイ素)素子VVVFインバータ装置、全閉式永久磁石同期電動機(全閉PMSM)、リチウムイオン二次電池 SCiBを採用した非常走行用電源装置つき駆動システムを世界初導入。

これらをセットにした駆動システムを東京メトロ丸ノ内線新型2000系に納入。

現行丸ノ内線02系と比較し約20%の消費電力量削減を見込む。

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全閉PMSMを駆動するVVVFインバータ装置は、東芝デバイス&ストレージが開発・製造したAll-SiC素子を採用。

All-SiC素子は、高温での動作が可能、スイッチング時の損失が少なく発熱が小さい、モータ電流をより多く流せる、などの特長をもつ。

これらの特長を活かし、インバータユニットの小型化を実現。

また同時に、制御ユニット、接触器を小型化し、VVVFインバータ装置のサイズを従来比38%削減。

その結果、車両床下の厳しい寸法制約の中でSCiBを適用した非常走行用電源装置を搭載するスペースを確保した。

全閉PMSMは、一般的な車両に用いられる開放型誘導電動機の定格効率が約92%に対し、定格効率97%を実現する高効率な主電動機。

全閉構造で、内部清掃が不要のためメンテナンス性も向上。

さらに今回、新たに開発した全閉PMSMは、モータ電流を上げられるメリットを活かし、回生性能を向上させ、効率を向上。

非常走行用電源装置は、非常走行機能のほか、回生吸収機能、力行アシスト機能を評価する予定。さらなる省エネ化を図る。