首都圏「住みたい路線ランキング2025」1位JR山手線、2位JR中央線、3位に食い込んだ人気の私鉄は?満員電車はもう限界?

首都圏での生活において、QOL(生活の質)を大きく左右する「路線選び」。株式会社AlbaLinkが実施した「首都圏で住みたい路線に関する意識調査(2025年12月発表)」によると、ランキング1位はやはり「JR山手線」でした。どこへ行くにも便利な“東京の顔”が圧倒的な支持を集めています。しかし、ランキングの裏側にある「路線に求める条件」を見てみると、そこには首都圏で暮らす人々の切実な本音が隠されていました。
この記事では、最新の住みたい路線ランキングTOP5とともに、多くの人が利便性以上に求めている「ある条件」について解説します。これから引越しを考えている方も、今の沿線に満足している方も、ぜひチェックしてみてください。
王道ですが1位は「JR山手線」!2位もJR、3位はおしゃれな

「結局そこかよ!」と言いたくなるほど強いのが、やはりJR勢。今回のランキングでは、1位と2位をJRが独占し、3位に東急の看板路線が食い込む結果となりました。
1位:JR山手線(19.3%)
堂々の1位は、東京の心臓部をぐるりと回る「JR山手線」。新宿、渋谷、池袋、東京といった主要ターミナル駅をすべて網羅しており、移動の最強ツールであることは間違いありません。「基本的に都内で行動するなら、ここ一択」「終電後にタクシーで帰りやすい」といった、圧倒的な利便性を挙げる声が多く寄せられました。家賃さえクリアできれば、確かに最強です。
2位:JR中央線(13.6%)
2位には「JR中央線」がランクイン。東京から新宿を経て高尾方面へ伸びるこの路線は、中野、高円寺、吉祥寺といった個性的で人気の街が目白押しです。「通勤に便利だけど、自然や公園も多い」「住んでみたい街がたくさんある」と、利便性とカルチャー、そして住環境のバランスを評価する声が目立ちました。
3位:東急東横線(12.4%)
3位は、渋谷と横浜を結ぶおしゃれ路線の代表格「東急東横線」。代官山、中目黒、自由が丘といったブランド力のある街に加え、神奈川エリアでは武蔵小杉などの再開発エリアも人気です。「街並みが洗練されている」「都会すぎず郊外すぎない距離感がいい」と、その独特の雰囲気に惹かれる人が多いようです。
4位以下には田園都市線や京浜東北線も
4位は「東急田園都市線」(4.1%)。半蔵門線直通で都心アクセスが良い一方、二子玉川やたまプラーザのような整備された郊外の街並みがファミリー層などにも支持されています。5位には「JR京浜東北線」と「東京メトロ丸ノ内線」が同率(3.7%)でランクイン。京浜東北線は埼玉から神奈川までを貫くロングラン路線で、「山手線より家賃が抑えられそう」という現実的な意見も。丸ノ内線は東京、新宿、銀座を通る「都会の象徴」でありながら、始発駅などをうまく使えば快適という声もありました。
【参考】東京駅から30分離れると家賃が半額に!?シングル物件の家賃相場が安いランキング2025発表!1位はららぽーともIKEAもある再開発で注目の駅(※2025年5月掲載)
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「満員電車はもう勘弁」が全会一致!?みんなが路線に求める切実な条件

理想の路線ランキングでは利便性が評価されましたが、「住みたい路線に求める条件」を聞くと、皆さんの本音が爆発しています。
1位:混雑が少ない(32.8%)
もはや悲痛な叫びとも言えるのが、この「混雑が少ない」という条件。全体の3割以上がこれをトップに挙げました。「毎日の通勤でぎゅうぎゅう詰めは疲れる」「座れるなら座りたい」というのは、全首都圏民の共通認識かもしれません。主要路線はどうしても混みますが、それでも「少しでもマシな路線を」と願う気持ちがランキングに表れています。
2位:他路線も使いやすい(24.4%)
1位の混雑回避に次いで多かったのが「複数路線が使えること」。これは単に便利だからというだけでなく、「電車が止まったときの保険」という意味合いも強いようです。遅延や運休が多い首都圏だからこそ、逃げ道(代替ルート)を確保しておきたいというリスク管理意識の高さがうかがえます。
3位:電車の本数が多い(13.8%)
「駅に着いたらすぐ電車が来てほしい」というのも重要なポイント。時刻表を気にせず生活できる自由度や、1本逃しても大丈夫という安心感は、忙しい現代人にとって大きなメリットです。
【参考】首都圏の「住みたい街が多い路線ランキング」調査で浮かび上がるJR線の強さ「買いたい」「借りたい」の差にも注目(※2023年3月掲載)
https://tetsudo-ch.com/12874260.html
「首都圏で住みたい路線に関する意識調査」概要
調査対象:全国の男女
調査期間:2025年12月1日~2日
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:491人(女性324人/男性167人)
回答者の年代:10代 1.6%/20代 22.6%/30代 29.1%/40代 25.5%/50代 15.1%/60代以上 6.1%
「住みたい路線」としては、都心アクセスの良いJR山手線や中央線が上位を占めましたが、同時に多くの人が「混雑の少なさ」を渇望しているという、首都圏ならではのジレンマが浮き彫りになりました。全ての条件を満たす完璧な路線を見つけるのは難しいかもしれません。しかし、「絶対に譲れない条件(例えば座って通勤したい)」と「妥協できる点(乗り換え回数など)」を整理することで、あなたにとっての“ベストな路線”が見えてくるはずです。
今回のランキングとリアルな声を参考に、理想と現実のバランスが取れた、快適な住まい探しを始めてみてはいかがでしょうか。
(画像:AlbaLink、TOP写真:Ryuji / PIXTA)
鉄道チャンネル編集部
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