相模鉄道が、相鉄・東急直通線向け新型車両 20000系をことし12月に導入すると発表した6月5日、同じタイミングで日立製作所からも 20000系について言及。「相模鉄道から、都心直通用新型車両を受注。日立が相鉄から新型車両を受注するのは18年ぶり」という内容です。

「相鉄グループが創立100周年を迎える本年(2017年)の12月の営業運転開始に向けて製造。今回、日立が納入するのは、10両編成電車1編成で、2022年度下期に開業予定の相鉄・東急直通線の車両として使用するもの」(日立)

この相鉄の新しい都心直通モデル 20000系電車は、日立が開発・製造するアルミ製標準型車両「A-train」がコンセプト。

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日立「A-train」は、環境負荷低減、ライフサイクルコスト削減、熟練就業者人口減少などに対応したコンセプトで、従来までの車両製造における材料、構造、生産方式などを抜本的に見直した、新しい製造技術。

アルミダブルスキン構体、完全自立型モジュール内装、中空押出型材で一体成型したマウンティングレールへのモジュール締結を基本構成とし、車両生産リードタイムの短縮、リニューアルの容易化、経済性、剛性、リサイクル性などが有利とされた日立の技術です。

JRでは、JR西日本683系サンダーバード、JR九州885系、同815系など、首都圏の私鉄では、東武50000系シリーズ、同60000系、西武20000系、同30000系スマイルトレイン、東京メトロ10000系、同15000系、16000系、つくばエクスプレスTX-1000系、同TX-2000系などが A-train ベース。

海外ではイギリスの高速鉄道向け395系や、台湾の振り子式TEMU1000形なども A-train 。最近では、2018年度に登場する西武鉄道の新型フラッグシップモデルも A-train ベースでつくると報じられています。

日立製作所は、「20000系車両は山口県下松市の笠戸事業所で、インバータ駆動装置などの電気品は茨城県ひたちなか市の水戸事業所で製造する」と伝えています。