青森ねぶた祭は国の重要無形民俗文化財の指定

「青森ねぶた祭」は、木と針金で組み立てた巨大な立体灯篭のねぶたを台車に載せ、跳人(ハネト)と呼ばれる浴衣姿の踊り手が「ラッセラー」と威勢のよい掛け声をあげながら練り歩く、日本屈指のお祭りです。毎年、国内はもとより世界各国からの人々で賑わい、その数は300万人とも言われています。また、祭りは青森市民の財産であると同時に、日本の代表的な伝統文化として1980年に国の重要無形民俗文化財の指定を受けています。今年のみどころは、大型ねぶたの制作者としてデビューをする林広海さんの作品。また、会期中に発表される「ねぶた大賞」をはじめとする各賞の行方にも注目です。

今年の見どころ

会期中、大小合わせて35台のねぶたが街を彩りますが、圧巻なのは、大型ねぶたの存在感。最大、幅9m・奥行き7m・高さ5mで、重さ(台車含)4トンの山車が街を練り歩く様は迫力満点です。

 今年は若手・ベテランの制作者が手がけた多種多様な22台の大型ねぶたが出陣。中でも注目は、弟子入りから30年大型ねぶた師としてデビューする林広海さんが制作した日本通運㈱青森支店ねぶた実行委員会の『斉天大聖孫悟空です。中国四大奇書の一つである『西遊記』の主人公・孫悟空が返事をすると吸い込まれてしまう不思議なひょうたんを持つ妖怪金角・銀角と格闘する一場面が描かれています。

運行スケジュール

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【8月1日】
18:00~21:00頃 (会場:青い海公園特設ステージ) 前夜祭
19:00~20:40頃 (会場:浅虫温泉) 第69回浅虫温泉花火大会

【8月2日・3日】
19:10~21:00 子どもねぶたの運行(2日11台・3日9台)
・大型ねぶたの運行(2日14台・3日16台)

【8月4日~6日】
19:10~21:00 大型ねぶたの運行(4日18台・5日21台・6日22台)
★8月6日はねぶた大賞他、各賞を発表。
★6日は受賞したねぶたをご覧になれます。

【8月7日】
13:00~15:00 大型ねぶたの運行(16台) ※受賞ねぶたが増える場合がございます。
19:15~21:00頃 (会場:青森港)第63回青森花火大会・ねぶた海上運行

受賞したねぶたが青森港を運行、花火とともにねぶた祭のフィナーレを飾ります。

※8月7日はねぶた海上運行(6台予定)がございます。
海上を行き交う幻想的なねぶたと、みちのくの短い夏の夜空を焦がす大輪の花火をぜひご観覧ください。

運行コース

8月2日~6日までは運行コース上にねぶたが待機し、一斉に全てのねぶたが動き出します。場所によっては、ねぶたが目の前を通るまで10~15分かかる場合があります。
 また、運行の状況によってねぶたを全台見ることができない可能性もありますことをご了承ください。号砲の合図でねぶた運行終了となります。(ねぶた全台がコースを一周していなくても21:00で祭り終了)ただし、21:00(7日は15:00)前に、各ねぶたが運行コースを一周した場合は、その時点で祭り終了となります。
 
8月7日は★印からねぶた大賞を先頭に、ねぶたが順次運行します。

見ているよりも一緒にハネてみませんか?

「青森ねぶた祭」に出かけて百倍楽しい思い出にするには、観るだけでなく、ぜひハネトになって参加してみてはいかがでしょう。ハネトは正式衣装を着ていれば誰でも参加できます。ハネトの衣装はデパートなどで市販されていますし、会場周辺には衣装のレンタルと着付けを行うお店もあります。

ハネトの参加方法とルール(https://www.nebuta.jp/join/rule.html

青森ねぶた祭2017 特設サイト(https://www.nebuta.jp

ご存じの様に「青森ねぶた」と並んで「弘前ねぷた」が有名です。「ねぶた」と「ねぷた」という名称による違いは厳密には無い様です。それよりも弘前中心の津軽地方は「ねぷた」、青森を中心とした北津軽や下北の広い範囲では「ねぶた」という様です。とにかく「ねぶた」「ねぷた」はとても多くの場所で行われるお祭りなのです。

五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)は有名ですが、浅虫ねぶた – 青森市、鯵ヶ沢ねぷた – 鯵ヶ沢町、碇ヶ関ねぷた – 平川市、板柳ねぶた – 板柳町、市浦ねぶた – 五所川原市、稲垣ねぶた – つがる市、田舎館ねぷた – 田舎館村、今別ねぶた – 今別町、岩木ねぷた – 弘前市、岩崎ねぷた – 深浦町、大畑ねぶた – むつ市、大間ねぷた – 大間町、大湊ネブタ – むつ市、大鰐ねぷた – 大鰐町、尾上ねぷた – 平川市、風間浦ねぷた – 風間浦村、柏ねぷた – つがる市、蟹田ねぶた – 外ヶ浜町、金木ねぷた – 五所川原市、川内ねぶた – むつ市、黒石ねぷた – 黒石市、小泊ねぶた – 中泊町、佐井ねぷた – 佐井村、車力ねぶた – つがる市、相馬ねぷた – 弘前市、田名部ねぶた – むつ市、つがる市ネブタ(木造ねぷた) – つがる市、鶴田ねぷた – 鶴田町、東通ねぷた – 東通村、常盤ねぷた – 藤崎町、中里ねぶた – 中泊町、浪岡ねぶた – 青森市、平内ねぶた – 平内町、平賀ねぷた – 平川市、深浦ねぶた – 深浦町、藤崎ねぷた – 藤崎町、三厩ねぶた – 外ヶ浜町、森田ねぷた – つがる市、横浜ねぷた – 横浜町、脇野沢ねぶた – むつ市と驚くほどたくさんあります。

実際にこの時期に青春18きっぷで青森県内をウロウロしていると、あちこちで「ねぶた」「ねぷた」の準備を見かけます。筆者は板柳駅の近くで見かけて足を止めたり、大湊でも見ました。夏の青森はハネてますね。

※画像は青森ねぶた実行委員会リリースより