「JR東日本では、2020年度に中央快速線等においてグリーン車サービスを開始することを目指し、設計を進めてまいりましたが、バリアフリー等の他施策との工程調整および、関係箇所との協議調整に想定以上の時間を要することが判明したため、当初の工事計画から一部見直しが必要となることが分かりました。 このため、サービス開始時期について延期いたします」

JR東日本が2017年3月にそうアナウンスしてから半年。9月29日、出張で東京・中野を訪れたさい、ふと出会った光景がこの写真。

中野サンプラザを背にし、中央線8番ホームにとまるE233系を見る。そのステンレス車の先に見え隠れする白い車両、特急「あずさ」などで走るE257系がチラッと映る。

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写真は、オレンジ帯のE233系と白のE257系がとまっている状態の写真。奥にいるE257系は、11両編成。白い特急車両はホーム有効長を飛び出してとまっている。

JR東日本の中央線グリーン車導入計画では、既存のE233系10両編成に2両の2階建てグリーン車を追加するという想定。

中野駅で出会ったこの光景は、グリーン車導入12両化へ向けた未来像が見えてくる。12両化へのホーム延長も、この計画の難しい面のひとつ。「2両ぶんホームを延ばすだけでもタイヘンだ」と。

都心側も「これはタイヘン」と思うところがあちこち。緩急で違う勾配の途中にホームを持つ御茶ノ水駅や、ホーム端が狭まっている神田駅……と。

東京オリンピックが終わったあと、刷新された国立競技場のわきを12両の中央線が駆け抜ける日は、やってくるか――。