第二白浜トンネル(1246m※トンネルの長さを調べても分からなかったので写真の曖昧な数字を無理矢理読んでみました。すみません、間違っている可能性大です!)。

第二白浜トンネルを出ると恋し浜駅。綾里駅から2.9km。右手前に延びている駅の通路にちょっと驚きます。

単式ホーム。駅の向こうにもトンネルがあります。恋し浜はトンネルとトンネルに挟まれた駅です。

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先程見えた駅手前通路はホームとこんな風につながっています。手前の駅名標風の看板には「三鉄の藍(愛)の磯辺の小石(恋し)浜 かもめとまりて汐風あまし」という地元の方が1985年(昭和60年)に駅誕生を祝って詠んだ短歌が書かれていました。

※2016年11月撮影

通路にはホタテ貝の絵馬が大量にかかっています。

※2016年11月撮影

クウェート国の支援に感謝する表示も掲げられていました。

ホームからは越喜来(おきらい)湾が見えます。長い階段と2010年(平成22年)に設置された「幸せの鐘」と駅名標が並んでいます。

越喜来湾、漁港の手前に巨大な防波堤が作られていました。

駅名標。1985年(昭和60年)の開業時は小石浜駅でした。2009年(平成21年)地元小石浜で直販されるホタテのブランド「恋し浜」と同じ「恋し浜」に駅名が改称されました。そして駅待合室にホタテ貝の絵馬が飾られる様になったのです。

2011年の東日本大震災の際、越喜来湾は15mの津波に襲われましたが、駅は高台にあったため被害を免れました。とは言え南リアス線自体が不通になったため2013年の復旧まで駅は休止されました。

待合室内に飾られたホタテ貝の絵馬。物凄い量です。現場で何枚か読んでみましたが、必ずしも「恋愛成就」ばかりではありませんでした。「がんばれ東北」が多かったです。でも全部読むには何日もかかりそう。

※2016年11月撮影

駅を出ると小石浜トンネル(1045m)に入ります。

続いて鬼ヶ沢トンネル(190m)。

トンネルを出ると陸地が広がりました。リアス線の走る築堤は津波の後にコンクリートで修繕されたのでしょうか。写っていませんが右は太平洋です。

リアス線は、トンネルとトンネルの間に陸地があって駅が散在します。「三陸縦貫鉄道構想」以来、住民の悲願だった三陸鉄道リアス線が88年後に開通するまで「陸の孤島」だった場所が数多く存在するのです。

【私鉄に乗ろう98】三陸鉄道リアス線その5 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)