ピンクの跨線橋も【私鉄に乗ろう98】三陸鉄道リアス線 その6
三陸駅ホーム。青い屋根の大きな駅舎が目立ちます。
ここで三陸という地名について考えてみました。だって、この駅は三陸という駅名ですが三陸ってもっと広いエリアを指す地名でしょ。でも、斯く言う筆者も三陸の定義なんて判然としません。
調べました。元々は明治維新で陸奥(むつ)国は、陸奥国、陸中国、陸前国、岩代国、磐城国に分割されました。この令制国名に陸の付く「陸前」「陸中」「陸奥」を三陸と総称する様になったのですが、行政地名なので一般民衆に広く知れ渡ったのは1896年(明治29年)の明治三陸地震の報道によってだそうです。
三陸の範囲は、以下です。
・青森県全域
・岩手県全域
・宮城県の太平洋側
・秋田県の一部
しかし、実際は三陸海岸エリアを指す言葉として一般的には使われている様です。分かり易く言えば三陸鉄道リアス線の沿線ですね。
駅名標。駅所在地が岩手県大船渡市三陸町という上記三陸談義に水を差す理由でした。1973年(昭和48年)旧国鉄盛線の駅として開業しています。その後三陸鉄道が継承しています、
見ている方向は東(海)側です。3度の津波にも耐えた「根性ポプラ」が真東に見えるかと思ったのですが・・・たぶん駅名標かノボリ旗の陰で見えない様です。
駅の愛称「科学の光」は駅の東に北里大学海洋生命科学部三陸キャンパスがあるからなのだそうです。奥にそびえる高い山は大六山でしょうか。リアス海岸らしく大きな半島になっています。
ホーム。左奥に海を隔てる大きな水門がここにも見えます。
まだまだ、トンネルが続きます。羅生トンネル(たぶん1978m)。
吉浜に出ますが、まだ短いトンネルが数本あります。吉浜エリアはほとんど農耕地になっています。
「×原」トンネル。というかトンネル坑口表示がちゃんと読めません。撮影失敗。
中井トンネル(120m)
吉浜トンネル。長さが読めません。105mかな。
駅予告票、吉浜駅です。
駅舎が大きい!というか、ピンクの跨線橋も目立ちます。
残念ながら単式ホームに人影はありません。
本当に東日本大震災がなければ、無意味な例えですが、素晴らしい海浜の風景が広がる沿線なのです。ただ、住民の数が「限定的」であることは、致し方のない事実です。三陸鉄道さんの努力で観光客の乗客は増えているのですが、沿線に住む人の数までは鉄道の力だけではどうにもならないのです。
では、【私鉄に乗ろう98】三陸鉄道リアス線その7 に続きます。
(写真・記事/住田至朗)