芸能界の第一線で活躍し続けるシニアたちは、老いとどう向き合い、いかに健康や美を保っているか―――。

定年後や子育てを終え、自分らしい人生を充実させたいアクティブ・シニアにむけ、役立つ情報を届けている朝日新聞Reライフプロジェクト。その文化祭ともいえるイベント「朝日新聞Reライフフェスティバル」が9月27日、東京・有楽町朝日ホールで開催された。

今回は、健康と美がテーマ。タイトルは、「朝日新聞Re ライフFESTIVAL2018 ~美しさと健康スペシャル~」。

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プログラムは、落語家 林家木久扇 講演会、女優 生稲晃子トークショー、映画『体操しようよ』公開記念 草刈正雄トークショーの3つ。

草刈正雄「年をとればとるほど、素直になろうと思う」


タイトなスーツをまとって登場した草刈正雄は、自身が7年ぶりに主演を務める映画『体操しようよ』(11月9日~公開)の撮影を振り返りながらトークを展開。

「仕事柄、人に見られているっていう意識を第一に持つことが大事ですよね。身体を動かすことも好きで、休みのときは大好きなテニスを楽しんでいます。ストレス解消にもなるので、最近は1時間半から 2時間ほど。ゲームよりラリーのほうが楽しいですよね。すごい汗の量です。大坂なおみちゃんも、いま注目されてますしね」

ジョギングや愛犬チワワ2匹と散歩などで積極的に外出するという草刈。今回の映画『体操しようよ』の撮影では、監督やカメラマンが想う以上に役に入り込む姿があったという。

「映画の撮影などを通して感じるのは、年をとればとるほど、素直になろうと思いますね。人の意見に耳を傾けて、聞くことで気づくことも多くあるんです。素直さも大事なことだと思っています」

またトークのなかでもよく笑っていた草刈。「笑うことは大事」と来場者に伝えていた。

「無理に笑ってもいいんですよ。笑ってるうちにほんとうにおもしろくなってくる。笑うことは健康にもいいですからね」

林家木久扇「4度「死」を意識した」

林家木久扇「木久扇の生き生き人生!」では、お笑いテレビ番組「笑点」に出演する落語家林家木久扇の人生を振り返る講演。

木久扇は「50年笑点に出演し続けていますが、いままでに東京大空襲、腸閉塞、胃がん、喉頭がんによって4度「死」を意識しました」と冗談をまじえながら振り返る。

「恐怖や不安もありましたが、いまでも養う人がたくさんいるという責任感を持ち、毎日を元気に過ごしています」

また、「健康のために、ラジオ体操や、加圧運動、剣道の素振りも続けています。元気で安定していることを心がけて、後世につなげていきたいです」と語り、老後を楽しくすごすヒントを伝えた。

生稲晃子「年を取ることが不安じゃなくなった」

生稲晃子は、「ヘアスタイルで最高キレイ!私らしく、若々しい!を叶える大人のビューティセミナー」で登壇。

女優やリポーター、講演活動など、幅広い分野で活躍する生稲は、乳がん治療時代を振り返り、こう語る。

「2015年に公表した、乳がん治療で通った病院でも、ウィッグをつけたり、かわいい帽子をかぶったり、メイクしたり、みなさんとても素敵におしゃれをされていました」

また、「50になって、いろいろなところに不具合が出てきて、この先どんな人生になるかと不安に思うこともあったんですよ。でもいま、こんなかんたんなウィッグがあれば、年を取ることが不安じゃなくなりました」と伝え、最後にこうしめくくった。

「人生の後半戦、できる範囲でおしゃれして、いつまでも『若いね』っていわれ続けたいとあらためて思いました」

―――この日、ステージには朝日新聞 渡辺雅隆代表取締役社長も登壇。草刈と楽屋裏で挨拶したときの印象について「66歳とは思えない。ほんとうに格好いいですよ」と伝え、会場を盛り上げた。