片瀬江ノ島駅を出発する各駅停車相模大野行の先頭。ここが前面展望の撮影ポイントです。

3・4番線が合流した先にシーサス・クロッシングがあります。

※読者の方から「シザーズ・クロッシング」ではなく「シーサス・クロッシング」が正しい、とご指摘をいただきました。シザーズ・クロッシングは

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scissors crossing

が元の言葉で、scissorsは「はさみ」です。
それで一般的な発音は
sízɚz(米国英語)sízəz(英国英語)
なのでシザーズと書いていましたが
 
「鉄道-分岐器類用語」においては「シーサースクロッシング」と規定している。
 
・・・とありますので以後はシーサス・クロッシングにあらためさせていただきます。
個人的には、何故、scissorsをシーサースとかシーサスと読むのか、の方が不思議な気もします。

沿線は完全な住宅街。それよりも架線を吊っている架線柱が面白い。他の会社では見た記憶がないので小田急さんのオリジナルでしょうか。

アーチ状の架線柱(何か違う呼び方があるのかな)が続きます。

片瀬江ノ島駅から1.7kmで鵠沼海岸駅です。相対式ホーム2面2線に跨線橋という駅のスタイルがこの後も延々と反復されます。

下りの快速急行片瀬江ノ島行が通過してゆきます。10両編成。

先頭部分に乗って前面展望を撮っているので各駅で相模大野駅寄りに下り立ちます。駅出入口は片瀬江ノ島駅寄りの様です。ホーム有効長は6両編成分。この往復と駅の周囲を歩くのでふだんの運動不足が解消した感じです。写真は次の各駅停車を待っているタイミングです。

駅から出る前に跨線橋に上りました。片瀬江ノ島駅方面を見ています。流石に小田急線はふだん撮影しているローカル線と異なって運行本数が段違いに多いのでこの様に列車が写ります。右に江ノ島が見えているのが分かりますか?

反対の相模大野側を見ています。見渡す限り住宅の屋根です。山などは見えません。

駅出入口は片瀬江ノ島駅寄りの上りホームにありました。駅名標も一緒に。

鵠沼海岸駅は、1929年(昭和4年)開業しています。江ノ島線開業から1945年(昭和20年)までは「直通」という列車が運行されていました。各駅停車は新宿駅から稲田登戸駅(現・向ヶ丘遊園駅)間だけだったそうです。稲田登戸駅から先に向かう列車は「直通」と識別されていました。江ノ島線「直通」は玉川学園駅、新原町田駅(現・町田駅)からの各駅に停車していました。駅名には海岸とついていますが波打ち際からは800mほど離れています。隣の本鵠沼駅よりは「海岸に近い」ということだそうです。

鵠沼海岸駅に駅前広場はありません。自動車が入れるのか否かは分かりませんが駅前の道路は狭いです。毎年7月1日から8月31日の期間は海の家が開設されサーフィン禁止になるため10月ですがサーフボードを持った人が駅から降りてきました。

北側から駅舎を見ています。おそらく2018年(平成30年)小田急が全面的にコンビニエンスストアのセブンイレブンと提携したため、ほとんどの「Odakyu SHOP」(88店)と「Odakyu MART」(13店)はセブンイレブンに換わってゆきますが、ところどころの駅にまだ手付かずの「Odakyu SHOP」が残っていてシャッターが下ろされていました。いずれセブンイレブンに衣替えしてオープンするのかな。

余談ですが、セブンイレブンが提携している鉄道会社は、JR北海道、JR西日本、JR四国、京急、新京成(京成はファミリーマートと提携しているのがおかしいですね)、江ノ電、札幌地下鉄などですが、駅なのでほとんどの店舗は24時間営業ではありません。JR西日本では始発で朝食を買いたくても始業時間が意外に遅くて買えない駅もありました。

ちなみにファミリーマートは、JR九州、東武、西武、京成、相鉄、名鉄、近鉄、仙台地下鉄、つくばエクスプレス、多摩都市モノレール、横浜地下鉄、名古屋地下鉄、神戸地下鉄などと提携しています。ローソンは、東急、東京メトロ、大阪地下鉄、山陽電車、西鉄と提携。

残るJR東日本、JR東海、京王、京阪、南海、阪急・阪神の帰趨が気になりますね。まぁ、JR東日本は紀伊國屋という高級スーパーを買収して構内展開をするし、成城石井の店舗も構内にあるし、駅で買い物するには便利な時代になってきました。そして駅前商店街はますます寂れてゆくのでしょうか。

鵠沼海岸駅横の商店街です。正面に駅の跨線橋が見えます。

鵠沼といえば湘南有数の高級住宅街ですが、次の本鵠沼駅とどっちがオリジンなのでしょうか。

と言う理由で【駅ぶら01】小田急江ノ島線04 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)