高輪ゲートウェイ駅にPLC通信部内蔵ホーム用照明、パナソニックとJR東日本が共同開発

2020.03.07

パナソニック ライフソリューションズ社は、PLC(電力線通信)による調光調色が可能な駅ホーム用の照明制御システムを、JR東日本と共同で開発。

3月14日開業の高輪ゲートウェイ駅に、合計594台のPLC通信部内蔵ホーム用照明器具が稼働する。

PLCによる調光調色照明制御が駅のホームに本格採用されるのは、国内初。

照明器具を調光調色するためには、電源線とは別に信号線を敷設する必要があった。費用と工期がかかり、駅での照明制御システムの導入は少ない。

とくに、駅ホームでの改修は、工事可能な時間が終電から始発までの短時間に限られるため、導入しづらいという背景があった。

信号線不要の通信方式として無線方式がある。駅構内では、無線LANや列車無線などさまざまな無線が利用されているため、混信による通信性能の低下が懸念される。

そこで両社は、信号線が不要かつ無線を使わない方法としてPLCに着目。

信号線が不要、G3-PLC 方式を採用

PLCとは、電気機器にエネルギーを供給する電力線に高周波の通信用信号を乗せて伝送し、電力線を通信線としても利用する技術。

従来は、照明制御盤から各照明器具へ信号線を敷設する必要があった。PLC照明制御システムでは信号線が不要に。

今回、駅ホームへのPLC導入の可能性を探るため、両社で共同研究開発をすすめてきた。

共同研究開発では、まずPLCの通信方式を選定。PLCは、使用する通信周波数帯域によって低速PLC(10~450 kHz)と高速PLC(2~30 MHz)に分けられる。

今回は屋外使用の法整備が進んでいる低速PLCのうち、電源環境ノイズの影響を受け難い G3-PLC 方式を採用。

また、実際の駅においては、さまざまな電気機器が使用されるうえ、構内の無線や列車発停車に伴う電磁波などさまざまな影響を想定。実際の駅での電源環境(ノイズなど)を測定し、その環境の中でも正常に動作するよう最適な回路設計を実施した。

さらに、PLC通信部を内蔵した照明器具(試作機)を製作し、2017年7月~12月、千葉駅ホームに設置してフィールド試験を行ない、実環境において運用可能な通信品質であることを確認。

上記のような取り組みを踏まえ、開発したホーム用照明器具は、時間帯や天候に応じ、PLCにより調光調色を制御。

日中は自然光との調和を図るため、昼白色~白色の光で照明し、夕方からはコンコースと合わせて電球色の温かみのある光の照明に。

高輪ゲートウェイ駅には、ホーム照明のほか、コンコースや外構などにも、パナソニックの照明器具や統合監視システムなどが採用された。


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