鉄道の格安きっぷといえば一番有名なのはやはり「青春18きっぷ」ではなかろうかと思いますが、今年は状況ががらりと変わりました。コロナ禍の影響で鉄道需要が落ち込んだこともあり、JR各社ふだんでは考えられないような額のきっぷを発売しています。

今日は「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」の発売予定数が90%を超えたというニュースが飛び込んできました。予定では来年の1月まで発売となっていましたが、補助金の額にも限度があるので使い切ったらそこで終了。とはいえ国も給付金のおかわりを検討しているようですし、こっちも予算を組みなおして延長とか……だめですかね?

でもこのような「破格のきっぷ」に慣れきってしまうと、それはそれで本来のお値段で列車に乗ろう!という気持ちが薄れてしまってよろしくないものです。きっぷが安ければ乗る人は増えますが、今度は鉄道会社が列車の運行にかかる費用を稼げなくなる。期間限定のキャンペーンに乗っかるのも大事なことですが、普段はちゃんと「お互いやっていける価格で」列車に乗らないと好きなものは維持できない。コロナ禍でどれだけ鉄道会社が生き残れるかは未知数なところがありますし、好きな路線には今のうちに無理してでも乗っておきたいところです。初夏の留萌本線とか。

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ところできっぷの話といえば豊肥本線の「スイッチオン!豊肥本線フリーパス」は発売延長するそうで、京急電鉄も10月から新しいきっぷを発売するようです。この辺はまた明日以降の「鉄道チャンネル」本サイトで。よろしくお願いします。

文:一橋正浩