写真:阿佐海岸鉄道

阿佐海岸鉄道は2020年度内のDMV営業運行開始を断念。全体スケジュールを見直し、2021年東京オリンピック・パラリンピックまでの運行開始を目指す。

線路と道路の両方(デュアル)を走れるデュアル・モード・ビークル DMV は、元々JR北海道が開発していた車両だ。北の大地では実用化されなかったが、阿佐海岸鉄道が導入を決め、世界初の営業運転に向けて準備を進めてきた。

導入の延期には様々な要因がある。新型コロナウイルスの影響により、関係機関との協議が実施できない時期があったこと。「安全運行のため」のマニュアルづくりや、DMV運転保安システムの「初の現場設置」などは関係者にとっても未経験の作業であり、協議に想定以上の時間を要したこと。試験項目の充実や更なる安全対策の追加により、安全性の確保に要する時間も伸びている。

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2020年12月18日に「第2回技術評価検討会」で性能試験項目は確定。1月には性能試験に必要なハード整備も完了した。今後の予定としては、春頃に性能試験・全てのハード整備を完了させたのちに習熟訓練を開始。「第3回技術評価検討会」で性能試験結果の評価・安全性の確認を行い、習熟訓練完了ののち、オリ・パラまでに営業運転に入る。

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鉄道チャンネル編集部