若手会員の確保が課題

最新鋭の車両が間近で見られるのは鉄道友の会会員の特典です。写真は近畿日本鉄道の特急「ひのとり」撮影会 写真提供:鉄道友の会

鉄道友の会には北海道から九州まで全国17支部があり、秋田、長野、阪神など県・地域単位の支部もあります。分野別には、「車両記録」「客車気動車」「貨車」「小田急」「東急電車」「西鉄」「無線サークル」の7つの研究会があります。電車がないのに客車気動車があったり、JRや東武、近鉄がないのに西鉄研究会があったりするのは、鉄道ファンの関心の対象を垣間見るようです。

そんな友の会にも課題があります。それは若手会員がなかなか集まらない点で、ベテラン会員からは「会員の平均年齢が毎年1歳ずつ上がっている」の、本音ともジョークともつかないセリフが聞かれます。

昔は友の会に入らないと詳しい情報がつかめなかったのが、今はネットを見れば何でも出ている。「若者の○○離れ」には、旅行やクルマ、スキーなどのほか鉄道にも当てはまるようです。それでも貴重な先輩の話を聞けたり、同じ趣味の人たちと知り合って鉄道への知見を深められる。ブルーリボン賞、ローレル賞に投票できる(ブルーリボン賞は会員投票で決定。ローレル賞は会員投票を基に、選考委員会が選定)、鉄道の見学会、撮影会に参加できるなど特典がいっぱい。鉄道チャンネルで鉄道に興味をお持ちの皆さん、一度「鉄道友の会」のホームページをご覧になってはいかがでしょうか。

鉄道友の会の協力で懐かしい写真をご紹介。富士急行5000形は1975年に導入され2019年まで活躍しました。 写真提供:鉄道友の会
こちらはおなじみEF551電気機関車の撮影会。現在はさいたま市の鉄道博物館で展示されます。 写真提供:鉄道友の会
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