今週、山陽線・和田岬線と線路がつながっている川崎重工業 兵庫工場から、1400kmも離れた北海道へむけて、続々と新型車両が運ばれている。

ひとつは国鉄形キハ40形気動車に替わる、H100形。ディーゼルエンジンで発電機をまわし、そこで得た電気エネルギーで駆動用モータをまわす新型車。JR東日本GV-E400系と基本設計を同じくした形式。

この H100形が、川崎重工兵庫工場を出場。北海道の最新一般形気動車6両がいっしょに連なって、北をめざしている。

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もうひとつは、観光・多目的・特急用キハ261系5000番台ラベンダー5両編成。先行して北海道入りした はまなす に次ぐ2本目。

車両はスーパー北斗・とかち などを担うキハ261系1000番台がベース。このベースに現代にマッチした客室設備、Wi-Fi、フリースペース、多目的室、個室、コンセントなどをパッケージングした261系グループ。クリスタルエクスプレスやノースレインボーエクスプレスの後継モデルとして動く。

そんなキハ261系ラベンダー編成(ST-5102・ST-5202)が、北海道の苗穂までやっと到着した。やっとというのは、実はこのキハ261系ラベンダー編成、1月中旬に川崎重工兵庫工場を出ていた。

川重で完成し、北海道へ運ばれる(甲種輸送)途中で、猛烈な寒波による暴風雪に見舞われ、信越線や羽越線といった輸送ルートに運転見合わせが続いた。

北へむけて出発した矢先に立ち往生したキハ261系ラベンダー編成は、“航路”が開くまで大阪圏内で待機。そしていまやっと北海道入りしたという。

――― いよいよ北海道へ上陸した最新モデルキハ261系5000番台ラベンダー。雪解けした北の大地を駆ける姿を、早くみてみたい。


(画像はキハ261系一般形)

2021年2月5日22時22分、記事タイトルを訂正いたしました。誤解を招く表現であったことお詫び申し上げます。(鉄道チャンネル編集部)