トミーテックから6月発売「ノスタルジック鉄道コレクション」、新シリーズ登場の背景やコンセプトの違いを聞いてきた!

2021.06.19

50代以上をターゲットにしつつも、若い世代からも熱い反響

それではここからが本題、トミーテックの担当者に「ノス鉄」企画のエピソードについていろいろと聞いてみましょう。今回は、企画課長、企画担当者、広報担当者の3名に対応していただきました。

もともとの「鉄道コレクション」シリーズは2005年にブラインドパッケージの第1弾が登場し、現在は第30弾まで展開。ブラインドでない、通常の販売形態としても多数の車両が製品化され、とくに私鉄車両においては事業者限定品も数多く販売されました。地方のローカル鉄道に焦点を当てた商品展開も行われており、他社ではなかなか商品化されない、ユニークな車両がリーズナブルな価格で楽しめるのが魅力になっています。

しかし最近の「鉄コレ」ラインナップを見てみると、たとえば京成電鉄3100形やこどもの国線Y000系など、現役や新型の車両も多数製品化されていることが印象的です。もちろん、それはそれで「鉄コレ」でできることが拡大したと考えることができますが、「懐かしさ」には欠けてしまっている印象……。

最新型車両の京成3100形も鉄道コレクションで登場

その中で先日の、鉄道コレクションシリーズの原点回帰を銘打った「ノス鉄」シリーズの発表。この反響に関しては「とりあえず一安心」と企画担当者。メーカー側もネットなどの反応を確認しているそうですが、想定していたターゲット層(50代)ではない若い世代からの反応や、「キワ90タイプ」への反響が想定以上に大きかったようです。

※キワ90タイプ……1960年に製造され、宮崎県の国鉄妻線(現在は廃線)で活躍した気動貨車。鉄コレ化に際し一部実車と異なるためタイプモデルとなる。

「ノスタルジック鉄道コレクション」第1弾の未塗装サンプル

ちなみに「ノスタルジック鉄道コレクション」という新たなシリーズ名になった理由は、企画担当者によれば「分かりやすさを重視した」から。そうでなければ単純に「鉄道コレクション 第31弾」や「鉄道コレクション番外編」などの名称になっていたかもしれません。

「現存しない車両」という点では今までと同じ

ブランド名にもあるように「ノスタルジック」という点では、「ノス鉄」第1弾のラインナップはどれも現存しない車両や、富井電鉄という架空の設定が使用されているのも気になるところ。既存の鉄コレシリーズとはどんな違いがあるのでしょうか。

※富井電鉄……トミーテックが展開する架空の鉄道会社のこと。1067mm軌間を想定した富井電鉄本線・港線・犬山線と762mm軌間(ナローゲージ)を想定した猫屋線・市内線を有し、前者は1/150スケールで、後者は1/80スケールの9mmゲージで模型化している。

実は、鉄コレ第30弾と比較した話ですが、コンセプトは「現存しない車両」という点で共通していました。鉄コレ第30弾のラインナップ車両は、会津鉄道キハ8500系、小田急電鉄キハ5100形、伊豆急行100系、名古屋鉄道7700系、近畿日本鉄道18200系の5車種でしたが、線路上で見ることができるのは伊豆急行のクモハ103号のみです。

発売中の鉄道コレクション第30弾(左から伊豆急・会津鉄道・近鉄・名鉄・小田急)

「ノス鉄」第1弾のラインナップに選ばれた車両を見ても、国鉄EB10形とキワ90タイプ以外は実物が存在せず、富井電鉄・富井化学工業と名の付く車両はそもそも架空設定のため実在しません。どちらも現存しない車両を製品化するという点で、「鉄コレ」と「ノス鉄」のコンセプトは共通していたようです。

左:国鉄EB10形、右:富井電鉄DB20型
国鉄キワ90タイプ
左:富井電鉄ハフ形客車、右:富井電鉄ハ形客車

次ページ「世に出てない立体物を作ろう」と始まった「鉄コレ」が「富井電鉄」に


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