ドローンからワーケーション、御朱印、ジビエまで 鉄道各社とスタートアップ企業の協業あれこれ【コラム】

2021.07.18

阪急阪神HDはスタートアップに投資して自立を支援

鉄道から不動産、国際物流、ホテルまで広がる阪急阪神HDの事業領域。スタートアップ企業の活躍の場も大きそうです。(資料:阪急阪神HD)

前章に登場したJR東日本スタートアップは、スタートアップ企業の自立を資金面やノウハウ・人材面で支援するJR東日本の子会社ですが、同様の動きは鉄道業界に多くあります。阪急阪神ホールディングス(HD)とSBIインベストメントは、2021年4月にスタートアップ企業を投資対象とする、CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)ファンド「阪急阪神イノベーションパートナーズ(IP)投資事業有限責任組合」を設立しています。

SBIはインターネットを活用して銀行、証券、保険などのサービスを手掛ける金融グループ。CVCは、スタートアップ企業への直接投資を意味します。

阪急阪神IPの投資規模は30億円、運用期間は10年。ファンドはSBIインベストメントが運営します。主な投資領域は、DX、MaaS、ヘルスケア、シニア向けサービス、農業関連事業など。JR東日本に続いて、DXが登場しました。

JR西日本はニューノーマルのワーケーションを推進

続いてはJR西日本。管内に瀬戸内や南紀、北陸といった多くの観光地を抱える同社は、コロナ禍のニューノーマル(新しい常態)で新しい働き方として注目されるワーケーションの普及にスタートアップ企業と共同で取り組みます。JR西日本と協業するのは、「KabuK Style(カブクスタイル)」です。

スタートアップはどうしてローマ字社名なのかという素朴な疑問はさておき、カブクスタイルは全国のホテルなどに定額で滞在できる、サブスクリプションのサービス「HafH」(ハフ)を考案し提供します。

ワーケーション挑戦者に割引きっぷを用意

西日本一円に渡る「JR西日本×住まい・ワーケーションサブスク」のサービスエリア(資料:JR西日本)

本サイトでも紹介しましたが、JR西日本、JR西日本イノベーションズ、カブクスタイルの3社は2021年4月1日から、ワーケーション利用を意識した実証実験「JR西日本×住まい・ワーケーションサブスク」を共同展開しています。

JR西日本は、ワーケーションにチャレンジするHafHの会員に、大阪―広島間、同―和歌山間、広島―福岡間といったJR西日本の山陽新幹線や在来線特急の割引きっぷを提供します。JR西日本やカブクスタイルは、ワーケーション誘致に力を入れる和歌山県白浜町や広島市でセミナーを開催し、普及に取り組んでいます。

おまけで、カブクスタイルの社名の由来。歌舞伎の語源になった「傾(かぶ)く」を表し、他人とちょっと違う自分らしさを表現するそうです。

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