「電動化など新技術への生産対応のため、狭山と寄居の完成車工場を、最新の生産技術が備わる寄居完成車工場に集約します。この集約は、2021年度を目処に完了する予定です」

「また、ここで蓄積した新技術の生産ノウハウは、モノづくりをリードする日本から海外の生産拠点に展開し、日本がグローバルをリードする体制を構築します」

「狭山完成車工場の従業員は、寄居完成車工場を中心に異動し、これまでに培ってきた生産ノウハウを最大限に活かします」

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―――ホンダがそう伝えたのは2017年10月。そこから4年が経った12月27日、西武新宿線 新狭山~南大塚 の線路沿いにある巨大生産工場、ホンダ狭山完成車工場(画像:ホンダ)の生産が終わった。

1964年に同工場が稼働し、ここからホンダが世界に打って出た アコード や シビック、オデッセイ、ステップ ワゴン、レジェンドなどをつくり続けてきたホンダの一大生産拠点だった。

エンジン、プレス、溶接、塗装の製造における各工程をはじめ、各種部品の取り付け、エンジン搭載や完成車の検査まで一貫生産してきた、この西武新宿線沿いにある巨大工場が、冒頭のホンダがいうとおり、その役割を寄居完成車工場に移す。

この寄居完成車工場の最寄り駅が、ホンダ100%出資の請願駅、2020年10月に開業させた東武東上線 みなみ寄居〈ホンダ寄居前〉。

狭山完成車工場に電車で通勤していた従業員たちは、新狭山駅から歩いていた。こんどの寄居完成車工場 最寄り駅、東武東上線 みなみ寄居〈ホンダ寄居前〉は、工場直結。

従業員にとって、都心からはやや離れたが、駅と工場の間を歩く通勤時間が省けるほか、狭山エリアの部品・完成車輸送による道路の混雑緩和も期待できるという。

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