「旅する観光列車」ってどんな番組?_第1回『ザ・ロイヤルエクスプレスで旅する伊豆半島』を視聴してみた

2022.04.23

いま、全国各地で人気を集める“観光列車”。この観光専門の特別列車には、乗客を楽しませるために様々な工夫が凝らされています。絶景を望む大車窓や贅を尽くしたインテリア。絶品グルメを堪能し、催される各種イベントに参加するなど楽しみ方も実に様々です。

スカパー!「鉄道チャンネル」で放送中の「旅する観光列車」は、各地の観光列車を紹介していく人気番組。鉄道大好き女子が実際に列車に乗り込み、「実は隠れた鉄道ファン」という平野文さんがナレーションを担当します。今回はその記念すべき第1回「ザ・ロイヤルエクスプレスで旅する伊豆半島」を実際に視聴してみました。

※2022年4月23日現在、「旅する観光列車」第1回『ザ・ロイヤルエクスプレスで旅する伊豆半島』は、Amazon Prime会員ならPrimeVideoで無料視聴可能です。

「THE ROYAL EXPRESS」とは

「THE ROYAL EXPRESS」は伊豆急行の2100系「アルファ・リゾート21」を改造した観光列車。ロイヤルブルーの外観と木材など自然素材を駆使した豪華な内装が特徴で、デザイナーはJR九州を筆頭に各地で列車デザインを手掛けてきた水戸岡鋭治さん。2017年より、JR横浜駅~伊豆急下田駅間で運行しています(2020年からは夏季の一時期に北海道でもクルーズ列車として走っています)。

コンセプトは「美しさ、煌めく旅。」……ふつう列車というものは「目的地へ向かう」ための乗り物ですが、「THE ROYAL EXPRESS」は伊豆への旅路そのものを楽しんでもらうための列車。

ただ見た目が美しいだけではなく、車内で提供されるお食事や飲み物なども堪能しながら、ゆっくりとしたくつろぎの時間を過ごせるよう設計されています。乗車そのものが目的になるような、夢のある列車と言って良いでしょう。

<乗車リポート記事はコチラ>
♥MC柏原のゆる鉄リポート♥ 憧れの伊豆観光列車「THE ROYAL EXPRESS」を堪能 その1

旅の始まりは横浜駅から

番組がスタートするのは東急東横線横浜駅。実は、駅構内には1泊2日のクルーズプラン専用のお客様のためのラウンジが用意されているんです!こちらでは軽食をいただいたりピアノの生演奏を拝聴したりしながら列車の到着を待てるのだとか……ちなみに「THE ROYAL CAFE」という喫茶室もあり、列車内で提供するドリンクも楽しめます。室内のデザインは列車同様水戸岡鋭治さんが手掛けており、旅人役の中川梨花さんもご満悦。

「THE ROYAL CAFE」の様子。番組ではラウンジの様子も詳細にご紹介いたします(※写真は2022年3月取材時に撮影したもの)

ラウンジを離れ、いざ旅路へ。中川さんが乗車したのは7号車。「THE ROYAL EXPRESS」は7号車と8号車がプラチナクラスの客車、5号車と6号車がプラチナクラスの食堂車になっています。一通り車内の設備を初回すると、列車はさっそく横浜駅から出発していくのですが、ここで駅務員さんらしき方々がホーム上からお手振りしてくれるのが強く印象に残ります。

車内の豪華なお食事

列車が動き出すと「ウエルカムドリンク」が振る舞われますが、こんなのはまだまだ序の口。コース料理をいただくために食堂車へ移動した中川さんを迎えたのは、優雅なピアノ演奏でした。驚くなかれ、「THE ROYAL EXPRESS」にはピアノがあるんです。生演奏を楽しめる列車なんです。今回の旅路では、ヴァイオリニストの大迫淳英さんにも迫力のある生演奏を披露していただきました。

走行中の車内でピアノとヴァイオリンの生演奏も(※写真は2022年3月取材時に撮影したもの)

今回の旅で提供されたのは、松茸とはものお吸い物、5種の前菜、魚料理「富士山サーモンの味噌焼きと静岡産根野菜のラタトゥイユ風」、メインディッシュ「静岡和牛のロースト トリュフソースとキャビア・ド・オーベルジーヌ 下田クレソン添え」、デザートの抹茶パルフェ……沿線素材を使用した絶品お料理の数々、中川さんのコメントからも、その上品な味わいが伺えます。

※車内で提供される食事のメニューなどは、運行時期によって異なります。詳細は「THE ROYAL EXPRESS」の公式ホームページなどでご確認ください。なお、ヴァイオリンとピアノの生演奏は、全てのプランについているそうです。

「もう二度と作れない列車」の車内を探検

※写真は2022年3月取材時のもの。運行終了後、照明を抑えた車内で撮影しています

少し話が横道にそれますが、「THE ROYAL EXPRESS」について、デザイナーの水戸岡鋭治さんは次のように述べています。2020年から始まった夏季の北海道クルーズ、その取材会にマスコミ関係者を招いたときの発言でした。

「こんな狭い2メートル70センチのなかで、どこにもない贅沢をいかに作れるか。金の格天井などは、陸上でもほとんど作られていない。陸上よりはるかに贅沢なものを車両の中に持ち込んでいる」

「(THE ROYAL EXPRESS)は全てオンリーワン、全部特注品。既製品は一つもない。利便性と経済性を追求する世界の流れからは失われたもの。利便性や経済性が重視される時代で、それとは真逆の手間暇をかけたものを提供したかった」

「これを作った職人たちは私と同じくらいの年。もう二度と作れないですよ(笑)君たち若い人が懐かしくて新しい車両を使い込んでもらうと、鉄道文化が変わっていく。若い人の力にかかっている。清く正しく美しい鉄道文化を守ってほしい」

さらに、「THE ROYAL EXPRESS」に対して「これほどメンテのいい車両はほとんどありません」という評も。贅沢で豊かな体験を提供したいこだわりと、車両の運行に関わる関係者らの日々のメンテナンスにより、デビューから五年目の今日に至るまで素敵な体験を提供し続けてきたことが伺えます。

最後にもう一度、番組に戻ります。食事を終えた中川さんは車内探検を開始。平野さんによる説明も交えながら、「THE ROYAL EXPRESS」の魅力を一つ一つ見て回ります。作り込まれた調度品の数々やそれ自体が一つの絵画のような美しい車内を画面越しに眺めながら、「もう二度と作れないかもしれない」そんな車両を満喫した気分になれる視聴体験でした。

「THE ROYAL EXPRESS」の車窓から眺める伊豆の海


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