東京から特急「ひたち」で約2時間20分。福島県いわき市平字田町に位置する、JRいわき駅(写真右)。常磐線と磐越東線が乗り入れる、いわき市の中心駅です。その歴史は古く、1897(明治30)年に「平駅」として誕生しました(日本鉄道が水戸~平間 94.21キロを開業)。

駅名は当時の地名から取られており、平町はのちに合併して平市に、そして1966年の合併により「いわき市」となります。駅はその後も「平駅」を名乗り続けましたが、1994(平成6)年12月に現在の「いわき駅」に改名しています。

駅名変更からもうじき30年。若い世代は「平駅」の時代を伝聞でしか知りませんが、当時を知る人にとっては懐かしさを感じる響きでしょうか。

そんな思い出の「平駅」の様子を現代に伝える「マップ」が、なんと2023年1月15日に開業した商業施設「エスパルいわき」3階に展開されていました。

マップの中心部をよく見てみると……
いわき駅(平駅)!

これは廊下6メートルにわたって設置されている「いわき平時空マップ」。マップはいわき駅を中心に据え、いわき市や浜通りの名所や伝説などを紹介しており、昔の「平駅」や2007年に閉店したyanyanなど、現在では存在しないものも描かれています。

特急「ひたち」などに使用されるE657系

今昔の名所を一枚の絵画に落とし込むことで「時空マップ」とし、浜通りいわき平の地域全体の情報発信に活用されるそうです。マップの全体図は現地のほか、仙台ターミナルビル株式会社のホームページでも閲覧することができます。