日本臨床衛生検査技師会 宮島喜文 代表理事会長が月刊誌「Wedge」12月号で語る「臨床検査技師の現在位置と未来」 新型コロナウイルスによって開かれた臨床検査の扉、検査を日常に活かす時代へ
臨床検査技師・衛生検査技師の業界団体 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会は、東海道・山陽新幹線のグリーン車にも搭載されているビジネス・オピニオン月刊誌「Wedge」12月号に、宮島喜文 代表理事会長のインタビューを掲載した。
この掲載本文は、同会公式サイトでも閲覧できる↓↓↓
https://www.jamt.or.jp/news/asset/pdf/Wedge202312.pdf
「Wedge」12月号(11/20発売)から一部抜粋・要約
自宅で新型コロナウイルスの抗原検査、PCRの検体を採取することは、今では当たり前になっている。
自分の体の状態を検査薬やデータによって自ら確認することは、オンライン診療が普及すると、今後ますます生活に浸透していくだろう。
しかし、それは正しい使い方を指導し、支援するプロフェッショナルがいることが大前提になる。
そのプロフェッショナルが臨床検査技師。
日本臨床衛生検査技師会代表理事会長宮島喜文氏に臨床検査技師の現在位置と未来を聞いた。
コロナ禍における臨床検査技師の活躍(要約)
新型コロナウイルスが蔓延するとともに、成熟していった「PCR検査」は、遺伝子検査の一種だが、そもそも遺伝子検査がどこでもできる状態で普及していなかったため、スタート当初は大変な混乱に陥った。
しかし、医療機器メーカーや診断薬メーカーと協力してPCR検査機器、試薬の開発を進めた。
いつでもどこでも検査ができる社会システムの構築、さらに日々増加する検査数に対応するための検査技術習得などで、課題をクリアすることは臨床検査技師にとっても大きな意義となった。
またワクチン接種も2022年4月末までで、延べ12万2000人余りの方々に、臨床検査技師による接種が行われた。
臨床検査技師も新たなフェーズへ(要約)
現在、主流であるチーム医療に対応すべく、まずは新たな検査方法や技術・専門知識をアップデートすることで役割をしっかり果たすことが必要。
また、災害時の支援も強化し、実際、2016年の熊本地震の際には災害地派遣も行い、避難される方の健康管理のための検査や保健衛生活動を行った。
新型コロナウイルスの流行によって、検査がより身近になってきた今、自分の健康を保つため必要な検査をうけ、それを日常生活の中でいかす時代になりつつある。
どの検査をうけて、それをどのように健康管理に役立てるのか、臨床検査技師が支援できるだろう。
日本臨床衛生検査技師会について
日本臨床衛生検査技師会(Japanese Association of Medical Technologists:JAMT)は昭和27年に発足した日本衛生検査技術者会が前身となり発展してきた団体。
創立当初、検査技師に対する一般の認識は低いものだったが、同会の活動を通じ、高度な検査技術を持つ技師の重要性が広く社会に認知されつつある。
同会は今後、各国の検査技師会との交流を通じ、医療の国際化にも貢献していくという。