滋賀県の母なる湖、琵琶湖の西は、特急サンダーバードで湖西線をしゅーっと駆け抜けてもいいけど、実は湖西線はゆっくりと各駅停車で途中下車しながら旅する“シガリズム”がいまめっちゃおすすめ―――。

湖西線・北陸線の各駅停車旅は、近江今津・近江塩津・余呉・米原・長浜と、鉄分・絶景・絶品グルメを濃い目にフルラインナップでめぐってきた↓↓↓
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そして湖西線でもうひとつ、途中下車してめぐりたい駅が、マキノ。息を呑む景色、郷土の絶品グルメ、歴史・文化・交通史がまるでおせち料理のように詰まった極上リラックスエリア。

まずは駅から琵琶湖の定番リゾート、マキノサニービーチへ

まずは湖西線 マキノ駅から歩いて10分。“関西人の絶景ビーチ”といわれるマキノサニービーチへ。

ここマキノサニービーチは、高木浜(北)と知内浜(南)を結ぶ約1kmにわたるビーチ。なだらかな汀線が松林に青く縁どられて美しい絶景をつくる。

昭和に「21世紀に引き継ぎたい日本の白砂青松百選」に選ばれ、水のきれいな水泳キャンプ場として、関西人には夏の定番リゾートに“昇格”。

高木浜のシンボル「湖のテラス」でゆっくり“水辺時間”を過ごすのもいい。地上13mの展望台から望む四季折々、自然に彩られた奥びわ湖の眺めは、まさに圧巻。

ちなみにクルマでマキノサニービーチに訪れる人は高木浜オートキャンプ場・知内浜オートキャンプ場もおすすめ。海辺の潮風もなく、琵琶湖のおだやかな水と風が、やさしくて極上リラックス時間へ―――。

琵琶湖と陸路の交通の要衝、北陸と近畿を結ぶ宿場町―――海津

マキノ駅から西へ、Googleマップ「海津浜の石積」をめざして20分歩くと、湖西線がなかった時代の交通の要衝―――海津のしずかな港町へとたどりつく。

海津港は、北陸へと行く北国街道と、琵琶湖を船で伝って大津を結ぶ水上ルートの、水陸結節点。

かつて汽船が出入りしていた桟橋跡が、まだ海津港に残っている。画像↑↑↑で水面に垂直に突き出している木製の柱が、桟橋の跡。

「ついこの間まで、京阪神からのスキー客が大津から汽船に乗って、この桟橋で下船して、スキー場に向かった」という。なんとも、ロマンチック。

江戸時代から残る、城壁を思わせる「海津の石積み」

古くから湖上交通の要衝として栄えた宿場町―――海津。

湖岸には、風波から家宅を守るために、江戸時代に代官西与一左ェ門が築いた、城壁を思わせる古い石積が1.2kmにわたり残っている。

この湖岸の石積みをはじめ、河川や内湖、共同井戸、知内川で続けられている伝統的なヤナ漁など、多様な水文化が存在するマキノ町海津・西浜・知内地区の水辺景観が、平成20年、全国で5番目の重要文化的景観に選定された。

この重要文化的景観「高島市 海津・西浜・知内の水辺景観」では、その景観を構成する重要な要素として、この海津・西浜の石積みのほか、海津漁業協同組合旧倉庫、知内川漁業者組合旧倉庫のほか、江戸時代に建造された町家5軒を定められているから、これもゆっくり、“マキノ水辺時間”のなかでめぐってみて。

老舗 魚治の鮒寿しと、吉田酒造の銘酒「竹生嶋」を

この滋賀県 高島市 マキノ町 海津に来たら、絶対に立ち寄るべき老舗が、まず一軒目、魚治(うおじ)。

魚治(うおじ)は天明四年(1748)創業。滋賀県の海津で古くから鮒寿しをつくり続けてきた老舗中の老舗。

魚治の鮒寿しは、びわ湖のニゴロブナを創業より伝わる蔵持の菌で二冬かけてじっくりと発酵熟成させた、逸品。

鮒寿しのほかにも、佃煮やお茶漬け、昆布巻きなどもあって、ここで「ホンモノのほんとうの鮒寿し」を味わないで、どうする?

そして、琵琶湖にいちばん近い滋賀県の酒蔵、吉田酒造の銘酒「竹生嶋」を。

「古くより米や海産物などの北陸の物資を、琵琶湖を利用して京阪神へと運ぶ港町として栄え、何十隻もの丸子船を擁していた当時から、海津の経済活動を支えた商人や船頭・人足・漁師など、さまざまな人に愛されている。

現在もなおマキノ町内における清酒シェアの過半数を占めるのが、この『竹生嶋』。地元日本酒党の絶大な支持をいただいている」というから、これはもう、マストバイ!

吉田酒造の銘酒「竹生嶋」と、魚治の「鮒寿し」で、琵琶湖を想いながら一献傾ければ、琵琶湖の極上リラックス&文化歴史の旅時間が、おだやかに色濃くよみがえる―――。

マキノ駅レンタカーで海津大崎の桜、メタセコイア並木道へ! 歩いても行ける

そして、湖西線マキノ駅にあるJR駅レンタカー マキノ駅営業所(冬季1・2月休業:https://www.ekiren.co.jp/office/detail/H02508)などを使って、駅からクルマで10分、歩いて50分のメタセコイア並木道や海津大崎の桜へも行きたい!

海津大崎の桜は、著名な画家が思わず描く筆をとめた、という逸話が残るほど美しく豪華な、樹齢80年を超えたソメイヨシノが琵琶湖の水面とともに絶景をつくる。

しかも約800本、延々4kmにわたって咲き誇る姿は、まさに圧巻。近畿圏では桜の遅咲きの名所として毎年多くの花見客でにぎわうほどだから、ここもぜひ桜の見ごろに訪れてみて。

そして、こんどはマキノ駅から山側、マキノ高原へ。

農業公園マキノピックランドを縦貫する県道小荒路牧野沢線には、延長約2.4kmにわたり、メタセコイアが約500本植えられ、遠景となる野坂山地の山々とも調和した、マキノ高原へのアプローチ道が、これまた圧巻の絶景を映し出す―――。

―――ということで、滋賀県 琵琶湖の湖西エリアも、鉄道といろいろなモビリティを組み合わせて、陸海空と多彩なステージに発見や衝撃がいっぱい。気になる最新情報は公式サイトをチェックして、旅してみて↓↓↓

◆長浜・米原・奥びわ湖を楽しむ観光情報サイト
https://kitabiwako.jp/

◆シガリズム 湖西エリア の魅力
https://shigarhythm.biwako-visitors.jp/kosei/index.html

◆滋賀へ行く鉄道旅
https://tetsudo-ch.com/tag/shiga

その先には琵琶湖の北の絶景、余呉湖も。

びわこ函館山のリゾート時間も、めちゃおすすめ。

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