滋賀県で唯一の新幹線停車駅―――米原。

ここ米原は、東海道新幹線、在来線の東海道線・北陸線がつながる駅で、東海道線はここから名古屋方がJR東海、京都方がJR西日本。

新幹線 ひかり と北陸線 特急しらさぎが接続することから、新幹線をおりて特急 しらさぎ へと急ぐ人や、JR東海とJR西日本をまたぐ青春18きっぷ旅の人などは、“米原ダッシュ”する駅として知られる。

でも!これからは米原は途中下車して旅したい!

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もう米原でダッシュしない。

だって、一度はこの肉眼でみておきたい、滋賀県米原市の絶景&絶品をはじめ、琵琶湖がつくるゆっくりのんびりな、日常をユルめられる風景があちこちにあるから。

たとえばここは、米原駅の西口を出て、新幹線の高架沿いに歩いて20分ほど来たところ。東海道新幹線と東海道線、そして近江鉄道の線路と米原のローカル風景がおりなす不思議な雰囲気に、じっくり浸れる。

たわわになる柿と疾走する新幹線のコントラスト、静と動。地面を歩いてみると、こんないい絵に出会える。

ちなみに送電線のとなりにある背高のコンクリート棟は、エレベーターの開発・製造を手がけるフジテックの“ビッグウィング”のシンボル、地上高170mの「エレベータ研究塔」。

エレベータ研究施設として世界最大級の高さと規模を誇るもので、超高層用と中層用の2つのタワーで、13台のエレベータが動いている。

新幹線のなかからもみえる“名所”だよね。

そんな“最寄り駅”が、この有名な駅

このフジテック エレベータ研究塔から近江鉄道の線路へと歩いていくと、近江鉄道フジテック前駅。

無人駅だけど、駅舎とその先にみえるエレベータ研究塔が一枚の絵に収まる。これもいい。

新幹線・東海道線・近江鉄道・貨物列車が競演

近江鉄道の線路沿いに、こんどは米原駅にむけて歩くとヤンマー中央研究所。

ヤンマー最大の研究拠点の脇を、近江鉄道、東海道線、新幹線、そして貨物列車が次々と駆けていく。

たまーに親子のママパパ鉄・子鉄がいるぐらいで、人の気配もなく静かで、鉄道ウォッチには最高の場。深呼吸、深呼吸。

鉄道総研 風洞技術センターにいる歴代試験車両

その先には、鉄道総研 風洞技術センター。

新幹線の車内からも一瞬、みえるのが、この鉄道総研 風洞技術センターで保存・展示されている、3両の新幹線高速試験車両。

日本最高速度443km/hをマークした 300X 、WIN350 、STAR21 の先頭車両が、並んで展示されている。

振り返ると、ニッポンの大動脈を担うN700系が駆け抜けていく。その先頭形状と、ここで展示されている 300X のラウンドウェッジ形、WIN350 のウェッジ形をみると、いろいろ先頭形状の試行錯誤もよくわかる。

そして米原市の絶景―――伊吹山へ! 遊ぶ・眺める・深呼吸

滋賀の母なる湖といえば、琵琶湖。

滋賀の父なる山といえば、伊吹山。

滋賀県の最高峰(標高約1377m)。日本百名山のひとつで、がっしりと構えた山容は男性的。

いつも新幹線から観ているだけだった伊吹山は、もったいない! いや一生に一回は、伊吹山の上からの絶景を体感してほしい。

たとえば冬は、グランスノー奥伊吹。

関西とは思えない最高の雪質が自慢のスキー場で、多彩なコースでスキー・スノーボードを楽しめるほか、雄大な琵琶湖や北アルプスの絶景が望めて、最高!

初めて雪遊びをするファミリー向けの無料レンタルのソリも人気。

ファミリーやカップルでゆっくり行くなら、米原駅または近江長岡駅から、片道1000円で利用できる予約専用 奥伊吹シャトルバスがあるから、新幹線や新快速をおりてすぐにシャトルバスで伊吹山へ。行ってみて!

伊吹山ドライブウェイからの眺めもめっちゃきれい、もう絶景!

伊吹山の上からは、琵琶湖のむこう側、滋賀・京都の府県境にそびえる比良山系の山々も見渡せる。

山頂からは眼下に琵琶湖、比良・比叡の山々のほか、日本アルプス、伊勢湾まで一望できる大パノラマが、絶景アルバムに。

米原からひとつ先、醒ヶ井で

そして米原から東海道線 名古屋方面 電車へひとつ行くと、醒ヶ井駅。ここはもうJR東海の駅。

醒ヶ井も、ゆっくりじっくり歩いて歴史と自然美を感じるたたずまいが、駅からすぐの場所にある。

それが、中山道 61番目の宿場町――― 醒井宿。

醒井の地名の由来ともなった「居醒の清水」を源流とした地蔵川の流れに沿って、いまもキラキラ光る水面と緑、旧家屋がおりなす風情ある町並みが残っている。

醒井宿には全国でも珍しく、宿場をきりもりした施設「問屋場」が昔のままの姿で残り、往時のにぎわいをいまに伝えている。

そんな醒井宿の路地にひっそりある、旧醒井郵便局舎(国の登録有形文化財)は、数々の功績を残した米国人建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880-1964)による対象モダン建築がいまも当時の面影のまま醒井資料館として受け継がれているから、醒井宿の歴史とイズムを、ここでゆっくり体感してみて。

そして、醒ヶ井といえば滋賀県醒井養鱒場を代表するニジマス料理! 駅前にいろいろご当地マス料理が食せる名店がいろいろあるから、あわせてチェックしてみて!

米原・醒ヶ井は、通過しちゃダメ! 絶対!

―――ということで、滋賀県 琵琶湖の湖北エリアも、鉄道といろいろなモビリティを組み合わせて、陸海空と多彩なステージに発見や衝撃がいっぱい。気になる最新情報は公式サイトをチェックして、旅してみて↓↓↓

◆長浜・米原・奥びわ湖を楽しむ観光情報サイト
https://kitabiwako.jp/

◆シガリズム 湖北エリア の魅力
https://shigarhythm.biwako-visitors.jp/kohoku/index.html

◆滋賀へ行く鉄道旅
https://tetsudo-ch.com/tag/shiga

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