※2025年6月撮影

トップ画像は、旧日光街道と国道4号線との合流地点。先に千住大橋が見えます。橋を渡れば荒川区です。

足下に石の道標。「右国道四 左旧日光道中」と表示されています。国道という名称は明治維新で誕生したので、それ以降の物だと思われますが、詳細は不明です。

※2025年6月撮影

北側を見れば、京成本線のガードに「京成千住大橋駅」と表示されています。

※2025年6月撮影

国道を西側に渡ってすぐに「東京都中央卸売市場足立市場」があります。すぐ左に前回紹介した「千住奥の細道」が見えます。

※2025年6月撮影

千住大橋に向かって100メートルほど歩くと大橋の手前に「奥の細道矢立初めの地」があります。

※2025年6月撮影

足立区立大橋公園です。

※2025年6月撮影

足立区の「おくのほそ道と千住」のパネルがありました。

※2025年6月撮影

とても大きな「おくのほそ道行程図」。

※2025年6月撮影

平成元年5月に東京江北ロータリークラブが寄贈、平成26年3月、足立区が改修と記されています。

筆者でもすぐに分かる様に言えば、1989年5月に寄贈され、2014年、約10年前に足立区が改修しています。

奥の細道の長旅は、平均寿命が50歳くらいだった時代の事です。持病を抱える46歳の芭蕉が、2400キロとも言われる徒歩旅行に出立するには、いかほどの覚悟が必要だったのでしょうか・・・。

3月27日、深川から船で千住に降り立ち、矢立初め、大垣に到着する8月末日までの行程が一目で分かる様に示されています。

公園には芭蕉の石碑もありました。

※2025年6月撮影

碑には、奥の細道の旅立ち、

「千じゆと云ふ所にて船をあがれば 前途三千里のおもひ胸にふさがりて 幻のちまたに離別の泪をそそく。

行春や鳥啼 魚の目は泪

是を矢立の初として行道なほすすまず。人々は途中に立ならびて 後かげのみゆる迄はと見送なるべし。」

の部分が刻まれていました。

こちらには「富嶽三十六景「従千住花街眺望ノ不二(せんじゅはなまちよりちょうぼうのふじ)」千住浮世絵顕彰碑」。

※2025年6月撮影

葛飾北斎は富嶽三十六景で3枚、千住地域を題材に描いたので「郷土の誇り」として子供達に伝える為に顕彰碑を建立したと書かれています。

「奥の細道矢立初めの地」を後にして60メートルほど西にある橋戸稲荷神社に来ました。

※2025年6月撮影

左に足立区教育委員会による「橋戸稲荷神社と伊豆長八の鏝絵(こてえ)」の説明パネルが立っています。

内容は以下です。

「橋戸稲荷神社と伊豆長八の鏝絵

登録 昭和57年12月

当社は、昔この地の半農半漁の開拓民が、稲荷の神を勧請し延徳2年(1490)の創建という。もとは千住河原の景勝地に本殿のみが建立されていたと伝わる。

江戸時代、千住が宿場になると、社の付近に、上流の飯能・秩父・川越方面から物資が陸揚げされ、この辺りは、継場として栄えた。

文禄3年(1594)千住大橋がかけられると、人馬の往来が数多くなり、宿場を通る人々や、河川の小揚組などの信仰を集め今日に至った。

文久3年(1863)拝殿の前扉に、当時、鏝絵の名工として名高かった伊豆長八の創作で白狐が彫刻された。伊豆長八の作品として、数少ない貴重な遺作である。

平成16年3月 足立区教育委員会」

神様にご挨拶しました。残念ながら拝殿前扉の長八鏝絵は見えません。

※2025年6月撮影

伊豆長八の「鏝絵 白狐」は、年に3回、2月、5月。9月のご開帳で見る事が出来ます。NPO法人千住文化普及会の「千住ヒストリー」に写真がありました。

筆者は、西伊豆松崎の「伊豆の長八美術館」が好きです。漆喰の白が美しい美術館です。

境内には「橋戸稲荷神社縁起」の石碑もありました。

※2025年6月撮影

記載内容はNPO法人千住文化普及会の「千住ヒストリ-」とほぼ同じでした。

この日は、北千住駅から約4〜5km、炎天下を歩いて爺さんは、流石に“exhausted”(ヘロヘロ)でした。

北千住駅に戻るには、ほぼ同じ距離を歩きます。暑くなければ平気ですが、熱中症になりたく無いので京成本線千住大橋駅から三浦半島に帰りました。

別の日に撮影した北千住駅です。青井駅までの210円の乗車券を購入します。

※2025年6月撮影

北千住~青井の駅間は、やや長くて3kmを越えています。

つくばエクスプレスの「運行情報」がありました。平面ディスプレイ縦置きの掲示板。

※2025年6月撮影

余談ですが、筆者は1995年(平成7年)F通時代に平面ディスプレイを縦置きにしてネットワークで表示をコントロールする企画を新宿のJRE大本社でプレゼンしました。運用コストは広告表示で稼ぎ出すという企画をメインにして恵比須駅改札口で実際の表示実験もしました。しかし、時期尚早で実現しませんでした。

30年経って「縦型のネットワークされた電子掲示板」が当たり前の時代になりましたね。広告も美しく演出されている巨大パネルが増えました。

閑話休題。

つくばエクスプレスは、平常運転です。

改札口を入ります。

※2025年6月撮影

次回は、青井駅ホーム到着からスタートします。

(写真・文/住田至朗)

※駅構内などはつくばエクスプレス(首都圏新都市鉄道株式会社)の許可をいただいて撮影しています。

※鉄道撮影は鉄道会社と利用者・関係者等のご厚意で撮らせていただいているものです。ありがとうございます。

※参照資料

首都圏新都市鉄道株式会社 会社要覧2024

るるぶ情報板関東31 つくばエクスプレス JTBパブリシング 2025年5月1日

つくばエクスプレス沿線アルバム 生田誠 山田亮 アルファベータブックス 2023年8月5日

つくばスタイル No.12 枻出版 2011年4月10日

つくばエクスプレス 最強のまちづくり 塚本一也 創英社 2014年10月23日 他