中部空港のアクセス道路で高速バスの自動運転にチャレンジ 名鉄バスなどが今月から実証実験(愛知県常滑市など)

鉄道、バスを問わず話題豊富なのが、自動運転の実用化に向けた技術開発……。
名鉄バス、名鉄グループバスホールディングス、先進モビリティ、みずほリサーチ&テクノロジーズの4社は、愛知県が構想する高速バスの自動運転実用化の取り組みに参画。2025年8~11月に実証実験を実施する。
自動車産業が盛んな愛知県は、2016年度から自動運転にチャレンジ。運転精度向上に加え、ビジネスモデル構築や社会に受け入れられる機運醸成を志向する中で、全国トップを切って自動運転高速バスの実用化を目指すことにした。
4社のうち、幹事会社の名鉄バスは名古屋鉄道が全額出資する完全子会社。事業総括と自動運転車両を提供する。中間持ち株会社の名鉄グループバスホールディングスは、運行業務を支援する。
東京大学生産技術研究所(生研)発のスタートアップ・先進モビリティは、自動運転システムを提供。みずほファイナンシャルグループのシンクタンク・みずほリサーチ&テクノロジーズは、ビジネスモデルの検討や各社の調整と役割を分ける。
11月までの実験期間には、名鉄バスの三菱ふそうトラック・バスの「エアロエース」ベースの大型観光バスに、先進モビリティの自動運転システムを装備。愛知県中西部の大府市から常滑市の空港までの中部国際空港アクセス道路で、大型観光バスによる高速道路自動運転を実施する。
具体的には、時速80キロ程度で高速道路を走行。運転席にドライバーが乗車する「自動運転レベル2」での走行に加え、完全自動運転のレベル4実現に向けた、合流支援や先読み情報などのデータを得る。
アクセス道路のうちレベル2で自動運転するのは、半田中央(半田市)から空港までの約12.5キロ。今回は実証実験のため、一般客の乗車はできない。
記事:上里夏生
【関連リンク】