高尾山ケーブルカーが隈研吾デザインでリニューアル! 絶景が広がる「架線レス」新型車両や大屋根駅舎の見どころを解説(2028年春デビュー)

東京を代表する観光名所・高尾山を登る「高尾山ケーブルカー(高尾登山電鉄)」が、2027年1月の開業100周年を記念し、総額25億円を投じた大規模リニューアルを実施します。最大の目玉は、2028年春にデビューする新型車両と、世界的建築家・隈研吾氏がデザイン監修を務める高尾山駅舎の改築です。新型車両は内蔵バッテリーを採用した「架線レス化」により窓の外から電線が消え、大自然のパノラマを遮るものなく撮影・堪能できるように。一方で、半世紀以上活躍してきたレトロな「あおば号」「もみじ号」は引退となります。本記事では、高尾山観光の快適性を劇的に変える一大プロジェクトの詳細について詳しく解説します。
高尾山ケーブルカーが100周年!隈研吾氏監修の記念事業が始動

ケーブルカーの開業100周年を迎える「高尾登山電鉄」は「100周年 想いをのせてこれからも。〜日本一の急こう配から、日本一のありがとうを〜」をコンセプトテーマに掲げ、総額25億円の大プロジェクトを始動しました。
建築家・隈研吾氏(株式会社隈研吾建築都市設計事務所)をデザイン監修に迎え、2028年3月のケーブルカー新車両運行開始と高尾山駅舎の工事完成を目指します。
架線レス化がもたらす圧倒的な没入感

鉄道ファンや旅行愛好家にとって、今回のリニューアルにおける最大のニュースは「内蔵バッテリーを用いた架線レス化」です。前面展望や車窓から写真撮影をする際、これまではどうしてもカメラのフレームに入り込んでいた架線(電線)がなくなり、よりダイナミックな絶景パノラマを撮影できるようになります。
特に高尾山は四季折々の自然が美しく、新緑や紅葉のシーズンには多くの観光客が訪れます。頭上のトップライトや大型窓から見上げる空の美しさに、圧倒的な没入感が得られるはずです。また、スイス・CWA社の客車を採用しつつ、日本の伝統的な組子細工のデザインを取り入れた和洋折衷のアプローチは、世界中から登山客が集まる高尾山ならではの試みと言えそうです。
新車両「あおば号」「もみじ号」の特徴

製造から50年以上が経過した現在の車両は、最新の設備を備えた2両の新型車両「あおば号」「もみじ号」へと生まれ変わります。
新車両の外観・内装には「もみじの組子細工」と「季節の移り変わりを表現するグラデーション」を融合させたデザインを採用。新緑をイメージした「あおば号」も紅葉をイメージした「もみじ号」も、高尾山の風景に美しく溶け込みます。

さらに、大型窓やトップライトが採用され、内蔵バッテリーによる架線レス化と相まって、豊かな自然をより一層体感できる空間を創出します。車両全体の製造は日本ケーブルが担いますが、客車の製造はロープウェイやケーブルカーのキャビン製造で世界的な実績を持つスイスのCWA社が担当します。
乗車定員は減少? 新型車両導入による観光客への影響
新型車両の乗車定員は102人(予定)となっており、現在の135人と比べてやや少なくなります。最新設備や大型窓の採用で車内の快適性や景観の没入感は大幅にアップする一方で、紅葉シーズンなどの最繁忙期には、これまで以上に待ち時間が長くなる可能性があります。リニューアル後に訪れる際は、混雑する時間帯を避けるなどの工夫がいっそう重要になりそうです。
山頂の玄関口・高尾山駅も木の温もりあふれる駅舎へ改築

新車両の導入に合わせて、山頂側の玄関口である「高尾山駅」も改築します。新たな駅舎のコンコースには大屋根を新設し、天井には木目調のアルミルーバーを採用。これにより、安全性と快適性が高まるだけでなく、高尾山の自然環境に溶け込む温もりある空間へと生まれ変わります。

設計はパシフィックコンサルタンツ、施工は京王建設が担当し、駅務室・運転室の建て替えを含め、2028年3月の完成を予定しています。
次の100年に向けて新しく生まれ変わる高尾山ケーブルカー。東京・新宿駅から京王線で一本という抜群のアクセスで大自然を満喫できる高尾山へ、リニューアルの暁にはぜひ出かけてみてください。また、50年以上活躍してきた現在のレトロな「あおば号」「もみじ号」の勇姿を楽しめるのもあとわずかです。新旧の移り変わりを記録に留めるため、次の週末は高尾山へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
(画像:高尾登山電鉄)
鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)
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