【鉄の一瞥 33】 横浜 汽車道を歩いてみました その2
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線路が見つからないので帰ろうかと思いました
万国橋交差点の手前、線路が終わったところで振り返るとランドマークタワーが見えます。
交差点を渡って新港中央広場に来ましたが、広い上に植栽の植え替え工事中で、およそ線路の続きは見つかりません。
ちょっと天気も怪しいし帰ろうかな、と思いましたが、確か、あの線路の延長が山下埠頭まで貨物線として存在した、というのを思い出して右の方に行ってみることにしました。
マリンタワーの見える方向に歩いて行くと、ありました、この橋が山下埠頭線(貨物支線)の跡です。そのまま散歩道が整備されている様です。さて、ここで思案をしました。山下埠頭まで歩いて行くのも一興ですが、あの線路の続きがあったはずなのです。
実は赤レンガ倉庫は初めてです
筆者は観光というものにほとんど縁がありません。鉄道で日本中を旅していますが、初めて行く小さな町をぷらぷら散歩するのは大好きですが、有名な観光地には足を踏み入れたことが無いのです。師と仰ぐ阿房列車内田百鬼園先生が、東京に長く暮らしていながら日光も箱根も江ノ島にすら生涯行かなかったというのが、私淑する筆者としては念頭にあるのです。阿房列車でも観光地を悉く無視していますし。と言う理由で赤レンガ倉庫と言われても「汽車道のオマケ」くらいにしか考えていませんでした。しかし百閒先生ほど意固地ではない(はずなの)ので赤レンガ倉庫を眺めてみることにしました。
広々として、人の声が聞こえないのが良いですね。
建築を眺めるのは嫌いではありません。近寄りませんが。(笑)
・・・と足下に複線が出現しました。さっき線路がなくなった地点から、ここまでの間には新港中央広場が広がっています。距離にしたら200m程度ですがちょっと予想できない位置関係です。
何で複線なのかな、と思いながらたどっていきます。大きくカーブしています。
真っ直ぐ行って行き止まりです。
突き当たりに駅が有りました!
説明板があります。
やはり、旧横浜港駅のプラットホームでした。昔は140mあったと書いてあります。現状の3倍位あったのです。
ここで本当に線路は終わっています。これにて汽車道旧線路の探索は終了です。
終端部から左の方を見ると横浜マリンタワーが見えます。
ウィークデーの夕方前ですが流石に人気の高いエリアなのですね。マリンタワーが先程の山下埠頭線の終点辺りになります。ちょっと遠いです。オナカも減ったし。
素直に桜木町駅まで戻りました。ランドマークタワーの手前にマストが見えます。
これが有名な日本丸です。初めて見ました。
今回は久しぶりに都会というか有名な観光名所を歩きました。整備された人工的な風景というのもなかなか新鮮でした。しかし個人的には自然の素朴な広がりの方がホッとしますね。
(写真・記事/住田至朗)