JR西日本は、西広島~岩国駅間(35.9km)で新保安システム D-TAS(Database oriented Train Administration System)を5月20日から稼働させる。

今回の導入は、広島駅から西側区間。2019年春には、その東側である山陽線白市~西広島駅間も導入する。

D-TASは、車両側に搭載したデータベースに、制御に必要な情報を登録。車上側で自律的に列車を制御する車上主体式へ移行させる。

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これまでのATSは、制御に必要な情報を地上から車上に送信し、それにもとづき列車を制御する地上主体式だった。

D-TASで動かす車両形式は、227系(下関総合車両所 広島支所所属)。車両側に搭載したデータベースに、信号機の位置や曲線・分岐器などの位置と制限速度の情報をあらかじめ登録。

列車は車輪の回転数で自列車位置を把握し、データベースに登録した設備に対し制限速度を超えた場合に、従来のATSと同様に自動的にブレーキを動作させる。

このD-TASの導入で、運転支援機能の充実を図り、鉄道輸送のさらなる安全性・安定性の向上を目指す。