なぜ今「四国新幹線」が盛り上がっているのか 「最後の空白地帯」解消なるか? 東九州とともにケーススタディ対象路線に

「四国新幹線」に関する話題が盛り上がっています。2026年7月の「骨太方針」閣議決定を受け、国交省は「四国の新幹線」「東九州新幹線」をケーススタディの対象路線とし、調査受託事業者の公募を始めました。輸送需要や駅の位置及び規模、ルート案などを沿線地域とともに調査・検討するもので、四国新幹線整備促進期成会は「本調査を契機として、四国の新幹線の早期実現につながるよう、引き続き四国の関係者が連携しながら取り組んでまいります」としています。
全国の新幹線鉄道網は今どうなっているのか

1964年、東京オリンピックの年に東海道新幹線が東京―新大阪間で開業。その後、新幹線は全国に広がり、現在は東海道、山陽、東北、上越、北陸、北海道、九州新幹線(鹿児島ルート・西九州ルート)などが運行されています。
近年は北海道新幹線の札幌延伸に向けて工事が進むなか、2022年9月に西九州新幹線(武雄温泉~長崎間)、2024年3月に北陸新幹線(金沢~敦賀間)が開業。直近では与党PTが北陸新幹線・敦賀以西について小浜・京都ルートの「桂川案」を選定し、着工へ向けて調整が続いています。
国交省が公表している新幹線網の図には、開業済みの路線や現在も工事中の整備計画路線に加え、1973年に策定された基本計画路線も示されています。四国と東九州にも線が引かれているのが分かるでしょう。今回ケーススタディの対象路線として選ばれたことは、整備計画路線への格上げを約束するものではありませんが、実現に向けて新たな局面に入ったとは言えそうです。
【参考】「整備計画路線」への格上げなるか 東九州など全国6路線の新幹線基本計画路線の沿線自治体が東京で総決起大会【コラム】(※2026年2月掲載) https://tetsudo-ch.com/13022101.html
四国新幹線整備促進期成会は5月に「早期実現に向けた要望」
四国新幹線整備促進期成会は2026年5月、骨太方針の策定に合わせ、新幹線の早期実現に向けた要望活動を行いました。期成会は四国の新幹線をはじめとする基本計画路線を「日本の経済成長を支える基礎的な社会インフラ」と位置付け、人やモノの流れを生み出し、新たな広域交流圏の形成や地方分散型の国土づくりに資するものとして早期の整備を求めています。
四国は全国の地方ブロックの中で唯一の新幹線空白地帯であり、現時点では具体的な整備計画もありません。期成会は「地域間競争で背負わされているハンディキャップはあまりにも大きい」とし、また南海トラフ地震に備えるためにも、災害に強いフル規格新幹線の一日も早い整備が必要不可欠であるとしています。
新幹線を求める理由はそれだけではありません。現在、四国では特急「しおかぜ」「いしづち」「南風」「しまんと」「うずしお」などが、岡山、高松、松山、高知、徳島方面を結んでいます。要望書では、JR四国が厳しい経営環境のもとで自立した経営を目指すには、新幹線の導入による抜本的な高速化が必要と述べています。

SNSでは言及続く
こうした動きを受け、SNSやネットニュースへのコメントでは「四国新幹線」「東九州新幹線」に関する活発な議論が続いています。基本計画路線の中では特に活発な動きが見られる2路線ですが、建設費が回収できるかどうか、人口減少が続く中で本当に必要なのかといった視点から、不要論や消極的な意見も根強いのが現状です。来年以降にケーススタディの結果が公表されれば、より踏み込んだ議論の土台として活用されることになるでしょう。
東九州新幹線に関しては、令和8年熊本地震を受け、迂回ルートとして必要とする声も散見されます。九州新幹線は熊本~新水俣で運転を取りやめており(8月中の運行再開は困難)、身近な危機にリダンダンシーが強く意識された格好です。
【参考】どうなる「東九州新幹線」 宮崎県が調査した3ルートの詳細は【コラム】(※2024年12月掲載) https://tetsudo-ch.com/12990404.html
(画像:国交省、PIXTA)
鉄道チャンネル編集部
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