川場村で眠る蒸気機関車、こんにゃくのソコヂカラ(再掲2017/07掲載)

2019.06.01

群馬県川場村の川場スキー場で早朝から仕事があり、休日の遠出とあって家族もいっしょにポンコツに乗せて、関越道を走り現場へ。その帰りのことです。

クーラーのいらない、気温28度ほどの川場スキー場から一気に坂を駆け下り、奥利根ゆけむり街道沿いの「ホテルSL・温泉 弘法の湯」に立ち寄りました。その名のとおり、ここに蒸気機関車が棲んでいると聞いていたから。

「たしかテンダーにコンプレッサーを置いて、圧縮空気で走るとかどっかに書いてあったような」

家族の誰もが関心ない独り言をもらしながら、線路に近づくと……。ポカーンです。彼は、透明ビニールを被って眠ってました。油の匂いはただよってくるけど、動く気配がない。どうなってんだこれ。

「機関士というか運転手がね、亡くなってしまったんですわ。それで、この機関車も動けないんですわ」

北海道の鉄路をひたすら走り続け、280万キロも駆けたD51 561。晩年は、この川場のホテルでわずか150メートルの道を行ったり来たりしながら、来場者を楽しませていたけど、いっしょに走ってきた相方が、先に逝ってしまったとは……。

亡くなられた運転手を想い、眠るD51に手を振り、沼田インターチェンジへ。その途中、大地に力強く根をはる姿に出会いました。たくましく元気に生えるこんにゃく畑。谷川連峰のすそ野を、一面に埋めるように広がっています。こんにゃく芋は、まっすぐ空に向かって茎を伸ばし、ひざほどの高さで傘のように葉を広げます。

群馬県は、こんにゃく芋の生産量で日本一を誇ります。その量、なんと5万トン超え。全国でシェア9割を占めるダントツのトップです。群馬のソコヂカラを支えるこんにゃくの、生きるチカラと元気をもらって、また関越道へ。

ちなみに、川場スキー場への坂道はハンパない急勾配。ウチのポンコツで回転数を上げずに、あまりエンジンに負担をかけずに登ったつもりでしたが、やっとのことで川場スキー場についたとき、ミドシップエンジンのフードからは、油やゴムが焼ける匂いが……。

下りも、エンジンブレーキがきくちょうどいいギアが見当たらず、ブレーキも熱くなるばかり。天然クーラーを求めての山登りは、オーバーヒートやフェードに気をつけて。


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