JR貨物は、同社保有の電気機関車・ハイブリッド機関車などを新たに18両を製造し営業運転に投入。構内用フォークリフトも新たに99台を導入する。

機関車新造18両の内訳は、高速・重けん引用EF210形電気機関車11両、駅構内入換作業用HD300形ハイブリッド機関車1両、本線用・貨物駅入換用DD200形ディーゼル機関車6両。

東芝がつくるHD300形ハイブリッド機関車は、高性能リチウムイオン電池(GSユアサ製)を主動力源とし、小型エンジンとのハイブリッド走行を可能とした構内入換用機関車。最大牽引力20tf、最大踏面出力500kW、運転最高速度45km/h(回送時は110km/h)。

バッテリ出力のみで1300tをけん引できる大容量・高性能蓄電池を搭載したことで、エンジンの小型化を実現。モータはPMSMを採用し、さらなる高効率化を図っている。

構造面では、モジュラーコンセプトを採用。保守作業性の向上を図るとともに、将来的にはさらなる高性能蓄電池の適用もかんたんに対応できる設定が施されている。

いっぽう、川崎重工業がつくるDD200形は、液体式ディーゼル機関車 DE10形などの置換用として開発した電気式ディーゼル機関車。

本線での列車けん引と貨物駅構内での入換作業を担う。

構造は、従来形式の車体形状を踏襲しながら、動力伝達方式を液体式(エンジンの回転を機械的に伝達)から電気式(エンジンで発電してモーターを駆動)へ変更し、最高速度の向上、車両の軽量化、メンテナンスの容易化を実現した。

また99台を新規投入するフォークリフトは、12ft用が88台、20ft用が3台、31ft・40ft用が8台。

駅設備もリニューアルする。盛岡貨物ターミナル駅は、コンテナホームのリニューアル。岐阜貨物ターミナルは、舗装の改修・新設を施し、2021年3月に竣工する見込み。