山手線、京浜東北・根岸線、南武線、横浜線、常磐線(各駅停車)など、首都圏主要線区で、ワンマン運転にむけた準備をすすめる。

具体的には、ワンマン運転に必要な車両改造工事や駅設備工事など。また、一部の線区には自動列車運転装置 ATO(Automatic Train Operation)を導入し、定時性の向上や省エネ運転の実現をめざす。

従来は、自動列車制御装置 ATC(Automatic Train Control System)で、地上に設置されている装置からの速度制御信号により列車を制御する地上主体システムだった。

自動列車運転装置 ATO は、この自動列車制御装置 ATC を基本にし、さらに運転を自動化したシステムで、文字どおり自動運転が可能に。

自動列車運転装置 ATO を導入した列車の運転士は、スタートを指示するボタンを押すだけで、その後は列車が力行・惰行、制動操作、定点停止などを自動的に制御する。

JR東日本は、この自動列車運転装置 ATO を高性能化し、東京圏輸送管理システム ATOS(Autonomous decentralized Transport Operation control System)との連携させることで遅延回復や列車群制御による省エネ運転など、線区トータルでの効率的な運転を実現を図っていく。

この自動列車運転装置 ATO 高度化で、前後の列車位置を考慮した運転パターンで運転することができ、運転遅延が発生した場合も、バランスのとれた運転間隔・列車間距離が保てるようになる。

JR東日本では、ATO 導入・ワンマン運転化を 2025~2030 年ごろに実現できるよう、線区ごとに準備をすすめていくという。