2022年の鉄道事始めは「小田急ロマンスカー」で 箱根を「観光型MaaS」でめぐる EXEαから登山鉄道に乗り継ぐ(前編)【コラム】

2022.01.01

箱根湯本駅に到着したEXEα。リニューアルでは、外装にロマンスカー伝統のバーミリオンオレンジの帯を追加。内装も新しくなり、トイレも車いす対応の洋式に改造されました

2021年12月に発表されたリクルートじゃらんリサーチセンターの「人気温泉地ランキング2022」。16回目の今回、前年まで15年連続で首位だった箱根温泉が初めてトップを草津温泉に明け渡して話題を集めましたが、それはともかく全国有数の人気温泉郷が神奈川県箱根です。箱根が支持されるのは「交通の便利さ」。新宿から「小田急ロマンスカー」に乗車すれば、乗り換えなしで箱根湯本に直行できます。

2022年の鉄道初乗りはロマンスカーで(実際の現地取材は2021年12月末ですが)。トピックスでは、小田急グループの小田急箱根ホールディングスが2021年10月から「観光型MaaS」を本格スタート。スマートフォンでデジタルチケットを購入すれば、スマホ画面を見せるだけで、小田急や箱根登山鉄道のほか、ケーブルカー、ロープウェイ、観光船、路線バスを乗り継いで箱根エリアをストレスなく回遊できます。2回連載の前編では、新宿から一路、登山鉄道強羅へ。それではロマンスカーに乗車しましょう。

「箱根につづく時間を優雅に走る」

JRと私鉄をあわせて1日350万人(コロナ禍前)が利用する新宿駅。通勤通学、買い物と人々が忙しく行きかう新宿駅にあって、異空間が広がるのはロマンスカーが発着する小田急電鉄1階2、3番ホームかもしれません。ロマンスカーは純粋な観光列車ではありませんが、一歩車内に足を踏み入れると、「乗った時から旅が始まる」というワクワク感を抱くことでしょう。余談ですが、2018年にデビューした「GSE(70000形)」のコンセプトは「箱根につづく時間(とき)を優雅に走る」だそうです。

現行ロマンスカーは前述の「GSE(70000形)」、東京メトロ千代田線に乗り入れる2008年就役の「MSE(60000形)」、2005年に登場した「VSE(50000形)」、2017年から営業運転する「EXEα(30000形)」(1996年デビューの「EXE」のリニューアル車です)の4タイプ。往路の新宿発箱根湯本行きはEXEαで、観光と通勤の〝リアル二刀流〟を目指した特急車。ムーンライトシルバーとディープグレイメタリックに塗り分けたボディーに、バーミリオンオレンジの帯を通したスタイリッシュなロマンスカーに、さっそく乗り込みます。

小田急ロマンスカーの直近の話題では2021年12月17日、VSEの通常ダイヤでの定期運行が来春のダイヤ改正前日の2022年3月11日で終了するという情報が発信されました。一つの時代を築いた車両の早すぎる引退には、寂しさを禁じえません。

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