学園都市線に新駅「ロイズタウン」(JR北海道)

道東方面中心に増備されるJR北海道のH100形気動車。発電用エンジンでモーターを駆動する電気式で、同時期に製作されたJR東日本のGV-E400系気動車と基本設計は共通です(写真:トリトン / PIXTA)

JR北海道は、学園都市線(札沼線)あいの里公園―太美間に新駅「ロイズタウン」を開業します。札幌圏の新駅は27年ぶり。同じ学園都市線は、地元・当別町の要請に応えて石狩太美を「太美」、石狩当別を「当別」に駅名変更します。

北海道新幹線は、終点の新函館北斗で在来線特急「北斗」との接続を改善。待ち時間を最大22分短縮します。新青森で接続する東北新幹線がらみの改正内容ですが、東京―新青森間の一部列車の臨時化にあわせ、東北直通列車の運転日などを変更します。

札幌圏以外では、先述のカーボンニュートラルにも関係しますが、動力性能に優れたH100形電気式気動車を追加投入して輸送を改善します。根室線新得―帯広―釧路間は全列車を新型車に置き換え。新得―帯広間の所要時間を最大21分短縮します。

高徳線と鳴門線にパターンダイヤ(JR四国)

高徳線と徳島線(正式には一駅高松寄りの佐古)が接続する徳島駅は、いかにもディーゼル王国らしく車両基地にはさまざまな気動車が集結します(写真:papilio / PIXTA、2018年)

ADVERTISEMENT

JR四国は、高徳線徳島―板野間と鳴門線池谷―鳴門間で9~15時台、毎時の発車時刻をそろえるパターンダイヤを採用します。徳島に買い物や通院する人がダイヤを見なくても列車に乗れるようにするためで、2019年3月の牟岐線、2021年3月の土讃、徳島線の一部区間に続く導入です。

特急は、高徳線「うずしお」の停車駅を見直し。上下11本をオレンジタウン、引田など全体で13駅に新しく停車させます。高知方面の「南風」「しまんと」「あしずり」も、運転本数や停車駅などを見直します。

瀬戸大橋線「マリンライナー」は、岡山発、高松発ともに最終電車を取りやめ、改正後最終は編成を3両から5両に増やします。

鹿児島線と福北ゆたか線が接続する折尾駅の高架化が完成(JR九州)

JR九州は、JR西日本の改正内容に関連して、九州・山陽新幹線直通の新大阪―鹿児島中央間「さくら」上下8本を臨時列車化します。新大阪発鹿児島中央行き「さくら571号」は、新八代―出水間3駅の停車を取りやめて鹿児島中央に早着させます。

在来線は、利用が好調な鹿児島線福間駅に朝・夕時間帯の特急「ソニック」「かもめ」「きらめき」上下9本を停車させます。

駅関係では、鹿児島線と福北ゆたか線が接続する折尾駅の高架化工事が完成。両線の新しいホームが利用できるようになって、乗り換えが便利になります。

越谷―姫路間にブロックトレイン(JR貨物)

JR貨物は、利用運送事業者向けブロックトレイン(専用コンテナ列車)の輸送サービスを強化。越谷貨物ターミナル(埼玉)~百済貨物ターミナル(大阪)間の既存列車をブロックトレイン化、大阪貨物ターミナル~姫路貨物駅間のコンテナ列車に継送させることで、越谷―姫路間の直送ルートを設定します。

利用運送事業者は、コンテナ貨物を集荷するJR貨物の代理店。日本通運と、JR貨物グループの全国通運系列の企業が集荷したコンテナ貨物を専用列車で運ぶことで、荷主企業に高度な輸送サービスを提供して、トラック輸送への対抗力を強化します。

越谷ー百済間専用列車は、コンテナ貨車26両のうち20両程度をブロックトレインとして通運2社専用で使用。残り6両程度は、一般の荷主企業も利用できるようにします。

本文では触れませんでしたが、JR貨物の北陸線南福井駅は2021年10月から全国31番目のE&S(着発線荷役)駅にリニューアル。本線上の列車に入れ換えなしで直接コンテナを積み卸し、輸送をスピードアップします。新ダイヤでは輸送力が一段と増強されます(画像:JR貨物)

記事:上里夏生