JR四国と徳島バスの「並行モード連携モデル」一部区間でJRきっぷや定期でのバスへの乗車が可能となり、鉄道→バス乗り継ぎの際の初乗り運賃も不要になる

JR四国と徳島バスは2022年3月3日(木)、徳島県南部における共同経営計画を発表。2022年4月1日(金)からの実施に向け、国土交通大臣へ認可申請を行った。

徳島バスはJR牟岐線阿南駅以南の減便を受け、2019年3月より、徳島県・JR四国と連携し、高速バス「室戸・生見・阿南大阪線」の阿南~甲浦間のバス停留所(JR牟岐線と並行する一般道を運行する区間)において途中乗降を可能とし、路線バスとして運行してきた。

2022年4月からはJR四国と共同し、高速バス途中乗換と鉄道の運賃面での連携を図り、JRきっぷや定期券といったJR乗車券類で高速バス途中乗降の利用を可能とする。また、阿南駅などで鉄道とバスを乗り継ぐ場合は、JR乗車券類による通し運賃を適用し、乗換時の初乗り運賃を不要とする。(並行モード連携モデル)

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対象路線及び対象停留所・駅は、徳島バス室戸・生見・阿南大阪線「阿南駅~浅川」、JR牟岐線「阿南駅~浅川駅」。

対象となる停留所および駅

これにより、鉄道とバス双方を同じ地域旅客運送サービスとして利用することが可能となる。共同経営計画の目的としては、「徳島県南部地域の地域旅客運送サービスの利便性向上を図る」「四国に最適で持続可能な『公共交通ネットワークの四国モデル』を構築する」の2点が挙げられている。

具体的にはどう変わる?

例1)当該区間の鉄道利用・バス利用が同じ運賃に
阿南駅~牟岐駅間で鉄道に乗る場合、運賃は970円。現金、JRきっぷ、JR定期が使用できる。同区間をバスで利用する場合、JRきっぷやJR定期は使えず、バス運賃1,100円が必要。

→2022年4月1日より、バスでもJRきっぷや定期券類の利用が可能となり、運賃もJRの970円が適用され、130円分お得になる。

例2)鉄道からバスへ乗り継ぐ場合

徳島駅~牟岐駅間を鉄道で移動する場合、JRの運賃1,470円が必要。途中の阿南駅でバスに乗り継ぐ場合、徳島駅~阿南駅間のJR運賃560円+阿南駅~牟岐駅間のバス運賃1,100円で計1,660円必要。

→2022年4月1日より、阿南駅でバスに乗り継いでも、JRきっぷや定期券を利用する場合はJRの運賃が適用され、1,470円で済む。ただし現金で同様の乗継を行った場合、従来通り各モードの初乗り運賃が必要。

(画像はいずれもJR四国・徳島バスのリリースから)