「便利で快適な鉄道を盛り上げたい」(大谷社長)

あいさつする大谷社長(筆者撮影)

熊谷駅コンコースでのオープニングセレモニーでは、大谷社長がPASMO採用の理由を説明した後、「ICカード採用を機に鉄道を大いにご利用していただき、設備投資効果を発揮したい。沿線の皆さまとともに、便利で快適な鉄道を盛り上げたい」とアピール。石田克己熊谷駅務区長兼熊谷駅長とともに、くすだまを割ってサービス開始を宣言しました。

オープニングセレモニーのハイライト・くすだま割り(筆者撮影)

PASMOサービスを技術的に支援したのが日本信号と西武鉄道で、オープニングセレモニーには両社代表が来賓の形で招かれました。初日はカード呈示者に、特製のオリジナルカードケースがプレゼントされました。

ゲストは山下千夜さんと立川真司さん

この日、2人のゲストがセレモニーを盛り上げました。1人目は日本民営鉄道協会が主催する15回目の「私とみんてつ小学生新聞コンクール」で、金賞(日本民営鉄道協会会長賞)を受賞した熊谷市立成田小学校4年生の山下千夜さん、もう1人は鉄道ものまねの立川真司さん(62)です。

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山下さんの作品は、「走り続けて120年!! 秩父鉄道新聞」。パレオエクスプレスが、金属の伸び縮みを防ぐため運行しない日も石炭を燃やし続けるなど、鉄道ファンも知らない情報があふれます。

山下さんの新聞は2021年8月(夏休み)発行なので、紙面には「SuicaやPASMOは使えないので、きっぷを買ってから乗ってね!」の記事も。新聞を見た秩父鉄道が、「PASMO採用を急ごう」と発奮したのかもしれません。

立川さんはキャリア35年を超すベテラン。独特の鼻にかかった車掌口調で、会場でのオープニングMCと記念列車の熊谷―長瀞間アナウンスを担当しました。立川さんが秩父鉄道で一番好きなのは小前田(おまえだ)駅。キメのセリフは、もちろん「次は小前田!」。

トレードマークの黄色いジャケットでイベントを盛り上げた立川さん。元々はセメント会社のサラリーマンでした(筆者撮影)