座席指定サービスの準備から運転系統の変更まで 阪急、阪神、山電、能勢電が12月17日に一斉ダイヤ改正【コラム】
京都線で2024年に座席指定サービス開始

それでは、会社別にポイントをご紹介しましょう。阪急は今改正からは離れますが、2024年に京都線で、座席指定サービスを開始する方針を公表しました。
目的は、「プライベート空間を確保したい(密を避けたい)」、「着席してゆったりと移動したい」という社会的ニーズへの対応。ポストコロナ社会に向けた新たな増収策という位置づけです。
座席指定サービスを実施するのは、列車種別で「特急」、「通勤特急」、「準特急」の各列車。「特急」を名乗るのが共通点です。新サービスの準備として、新設する「準特急」は現在の快速急行を名称変更します。
考えれば、首都圏のJR快速線は多くの線区にグリーン車が導入され、ゆったり志向の方はグリーンを利用します。阪急も同様に、「ゆったり通勤・移動は特急で」を定着させたいのでしょう。新サービスの詳細は、今後発表されるそうです。
平日の終電は最大19分繰り上げ

阪急の全線(神戸線、宝塚線、京都線)に共通するのは、平日朝ラッシュ時の10両編成列車を一部8両化。平日夜間・深夜時間帯の大阪梅田発列車の運転間隔は、21~22時台が12分ヘッド(現行各線10分)、23時台が15分ヘッド(現行神戸線10~15分、宝塚線12分、京都線15分=変更なし)に拡大・統一します。
平日の終電時刻は、一部列車を除き2~15分程度、最大19分繰り上げ。女性専用車両を設定する列車は、全線とも列車種別を「通勤特急」に統一、分かりやすい運行体系を実践します。
京都線は、土日曜日と祝日に運転する観光特急「京とれいん」は運転取りやめ。「京とれいん雅洛」は継続して、1日4往復を設定します。このへん、今後の観光需要回復を待つといったところでしょうか。