石見神楽や石州半紙、石州瓦の家並み、そしてきらきらの日本海と水平線に沈む夕日……。海の幸、山の幸が集まる山陰の情緒あふれる港町―――島根県浜田市。

浜田へは、東京から新幹線 広島経由、高速バスで6時間。大阪から同じルートで3時間半。博多から山陽新幹線 新山口経由、特急スーパーおきで3時間。

この浜田を旅するとき、ホテルにチェックインする前、したあと1時間あったら、鉄道好きはここを歩いてほしい。

それが、浜田鉄道部

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ここ浜田鉄道部に所属するくるまは、JR西日本 米子支社の略号「米」と、浜田の電報略号「ハタ」を記した「米ハタ」。

この米ハタのくるまが休む浜田鉄道部のまわりを歩く1時間も、しまね旅や浜田旅にはおすすめ。

ここから妄想。浜田鉄道部は Googleマップなどをみると、浜田駅を介さず、京都寄りで分岐して留置線を構成している。

寝台特急(ブルートレイン)出雲 浜田行きも、浜田駅に到着して客扱いを終えると、いったん京都寄りへ引き上げ、海側の留置線へと入れる。

忙しい時間を忘れる“留置線時間”

いっぽうで、貨物ヤードは浜田駅と並列につくられ、京都とは逆側の山口寄りからそのまま入線できる構造だった。

こうした線路配置をみると、浜田港などから集められた水産物や物資は、山口や福岡に向けて運ばれることを想定したのか、はたまた、旅客用車両の留置線は、貨物ヤードよりも後付けで海側に設置したのか―――といった妄想がいろいろめぐる。

そんないい加減な妄想はさておき、夕暮れから夜の帳が下りるころの浜田鉄道部。

Twitter動画のように、ぼーっとみてるだけで、日々の忙しい時間やちょっとした人間関係のストレスも、忘れさせてくれる。

―――ふぁーーーっ。浜田にきてよかった、と思わせる時間。

浜田のめっちゃおいしい のどぐろ 穴子 そして地酒の日本酒を、思いっきり体感するグルメ枠の前に、こうした鉄道枠を1時間、入れてみて。

浜田の旅時間が、留置線の空気に浸るだけで、アツくなるはずだから。