福井駅の周辺 短時間で回れるプチ観光スポット! 福井城址や名物 ソースカツ丼・海鮮などをご紹介! 北陸新幹線でますます便利に行ける 福井県
2024年3月の北陸新幹線の延伸開業で、福井市県にもいよいよ新幹線が通ることになりました。
アクセスが便利になった福井県の玄関口「福井駅」から、家族連れでもカップルでも一人でも、気軽に行ける観光スポットをいくつかご紹介します。
福井駅から歩いていける福井城跡 将軍家の親藩・福井藩の城跡
「福井城」は、徳川家康の次男で初代福井藩主である結城秀康が、慶長11年(1606年)に築いた城です。その後17代約270年間にわたり、越前松平家の居城となっていいました。16代目の松平春獄(まつだいらしゅんごく)は、幕末の舵取り役として活躍し、「幕末の四賢候」の一人とされています。
当時は、高さ約37mで、四層五階の雄大な天守閣が建っていました。足羽川と荒川を外堀とし、四重・五重の堀と石垣、多くの櫓や城門をもった巨大な城だったとされています。
天守は寛文9年(1669)4月の大火で焼失して以降再建はされておらず、本丸跡地には現在、福井県庁や福井県議会、福井県警察本部などの庁舎が置かれています。福井駅からも歩いてすぐの「御本城橋」(ごほんじょうばし)から福井城址・本丸方向を見ると、豪(堀)の向こうに県庁などの近代的な建物が並んでいます。
御本城橋を渡らずに、豪沿いを右手に進みます。築城から400年以上経った現在でも、その石垣と濠は当時の面影を残しています。
福井城址の西側は、福井市中央公園という広い公園になっており、遊具や噴水、屋根付きの休憩施設、福井城の西二の丸堀跡などがあり、お子様連れで遊んだり休憩したりするのにはもってこいの場所です。
中央公園と本丸を繋ぐ「御廊下橋」(おろうかばし)は、藩主が本丸と三ノ丸御座所の往復に用いた藩主専用の橋です。2008年の福井城築城400年を記念し、県と福井市が明治初期の古写真をもとに当時の姿に復元したものです。
中央公園側から御廊下橋をみて左側奥は、天守閣の立っていた場所になります。
御廊下橋を本丸の方向に渡ると、福井城本丸の西側を守る枡形門(ますがたもん、枡のように四角い形をしている門です)、「山里口御門」(やまざとぐちごもん)があります。寛文9年(1669)の大火時に焼失しましたが、その後再建されたそうです。
門から中に入り、本丸側から見た山里口御門です。門の2階に櫓(やぐら)が設置されている櫓門(やぐらもん)という形の門です。階段を上った2階の櫓部分にも立ち入ることができますが、当時は武器庫として使用されていたそうです。
山里口御門から本丸の中に入ると、すぐ左にある小高い部分が、天守閣のあった場所です。寛文9(1669)年に焼失したため、現在は天守台のみが遺構として残っています。(実際は天守が焼失した際に類焼した本丸南西隅の2重巽櫓を3重に再建して天守の代用としているようです)
天守は、外観は四層ですが最下層の階高を高くとって二階分の床を張いて内部は五階という作りだったようで、高さは約28メートルあり、天守台を含めると約37メートルにもなる壮大なものだったようです。
他にも、福井城址の中には散策路が設けられており、石垣の上に登って散策をしたり、街並みの景色を眺望することができるようになっています。
また福井城址の魅力や価値を色々な人にに知ってっもらうため、スマホ用の福井城復元VRアプリが利用できます。
これを使用すれば、大人から子供まで、楽しく福井城のことを知りながらの散歩を楽しむことができますので、福井城址を散歩する方は是非こちらも活用してみてください。
福井城址の周辺は、散歩を兼ねて、小さなお子様からシニアの方まで、ご家族皆で回ることができる場所といえるでしょう。
福井の美味しいものが集まる場所「ふくい鮮市場」で美味しい海鮮丼を!
次に、福井県の新鮮な食材や、グルメを楽しめるお買い物スポット「ふくい鮮市場」(福井市中央卸売市場)をご紹介します。ここは福井中心部から10分程度の「福井中央卸売市場」にある一般向けの売り場棟になります。
市場に直結しているため朝8:30から営業しており、新鮮な素材を使った飲食店があり、総菜や朝獲れた地場産鮮魚を買う事ができます。
この「ふくい鮮市場」には、様々な飲食店が入っています。国産牛の煮込みが有名な「あらや食堂」、福井のとれたて鮮魚の定食などの「群青」、43年間続く市場の食堂「たにや食堂」、海鮮丼や定食、蟹料理の「ますよね お食事処まごころ屋」、とんこつラーメンやチャーハン「市場らーめん翔」などありますが、今回は海鮮丼を目当てに「喜多亭」へ行ってみます。
喜多亭でのおすすめということで、今回はテレビでも紹介された「まかない丼」(1400円)を注文。
ご飯の上には、これでもかという量の、新鮮なお刺身が乗せられ、一番上にはネギトロがどーんと乗っています。
はまちにサーモンに、まぐろは赤身も中トロなども、大きな切り方の切り身がのっているので、下のご飯は既に見えないくらいのボリュームです。
丼ものと一緒に出てくるあら汁も、美味しかったです。
(喜多亭 月火木金土05:00~14:00、定休日:水/日/祝日、変動の可能性あり)
今回は他のお店には行けませんでしたが、どのお店も昼時は並ぶくらい人気のようですので、午前中の少し早めの時間帯から行くのが良いかもしれません。
福井県の近海でとれた魚や、カニなども購入できますので、おみやげとして購入も良いと思いますよ。
「ふくい鮮市場」ですが、福井市中心部からは、車で約10~15分ほど。車をご利用以外の方は、福井駅からバス利用もしくはタクシーなら2500~2800円程度で行くことができます。美味しい海産物などを食べたりお土産を買いたい時に行ってみると良いでしょう。
(「ふくい鮮市場」営業: 8:30~14:30、定休日: 日曜・祝日、市場が休みの水曜日)
福井のグルメの王道 ソースカツ丼
福井のグルメをネットで調べたり、地元の人などに聞くと、必ず出てくるのが「ソースカツ丼」
全国ほとんどの場所で普通に「カツ丼」といって出てくるのは、カツを卵でとじた「カツ丼」かと思いますが、ここ福井では違うのです。
福井では、薄くスライスされた豚肉をパン粉でカラッと揚げ、それにソースに絡めたカツをご飯にのせた「ソースカツ丼」が出てくるのが普通なのだとか。
そんな「ソースカツ丼」の発祥の店といわれるのは、福井の老舗洋食店「ヨーロッパ軒」です。
今回はヨーロッパ軒 総本店(福井市内に数店あります)で、元祖の「ソースカツ丼」をいただきます。
カラッとあがったカツに特製のウスターソースを絡めて、ご飯に乗せた「ソースカツ丼」。美味しそうです。
ドイツで料理を学んだ初代が、「日本でもソースを広めたい」と帰国後に東京の早稲田で1913年に店を始めたそうです。関東大震災での被災後に故郷の福井に戻り、1923年に福井で再スタートし、現在は3代目がその味を引き継いでいます。
きめの細かいパン粉をまぶして揚げられた大きなカツが、3つも乗っています。
既にソースはたっぷり絡んでいますが、足りない場合には一緒に付いてくるウスターソースを更に付けて食べられます。
福井では、カツを卵でとじるという文化が定着する前に、ソースを付けたカを乗せるという文化が定着したようです。
ヨーロッパ軒 総本店は、JR福井駅から徒歩10分ほどの場所ですが、ヨーロッパ軒は他にも福井市や敦賀市をはじめ福井県内に十数店舗の支店があります。
(ヨーロッパ軒 総本店 営業時間11:00~19:50、定休日:火/隔週月 各支店の営業時間・休日などはWebなどでご確認ください)
福井市内には、ヨーロッパ軒の他にも、たくさんのソースカツ丼を出すお店があります。
ホテルでの情報や、Webやパンフレットの福井グルメ情報などを参考に、ご自分の行きやすいお店を探し、食してみるのはいかがでしょうか。
福井駅に近い場所なので短時間で回ることもできます
以前、別の記事でもご紹介しましたが、福井県では多くの恐竜の化石が発見されているという事もあり、福井駅の回りには、たくさんの恐竜撮影スポットも点在しています。
福井駅前にある、動いて吠える恐竜などは福井駅ならではの光景です。こういった恐竜オブジェでの撮影や、今回ご紹介をした福井駅から近い観光スポットであれば、短い時間であってもまわることができますよ。
東京からも北陸新幹線で手軽にアクセスできるようになった福井ですが、東尋坊や恐竜博物館、芦原温泉などの定番観光地を回るだけではなく、是非、短時間でも楽しめる福井駅周辺でのプチ観光も楽しんでいただければと思います。
鎌田 啓吾
(鉄道チャンネル)
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